人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2017.12.17

情報の洪水の中でサバイバルするための「忘却力」とは

 久しく会っていない知人の名前が出てこなかったりするなど、物忘れを自覚するのはちょっとしたショックを伴う体験になるだろう。しかしながら情報の大洪水を招いている今日の社会にあって、物忘れはあまり気にしなくていいのかもしれない。

■情報の洪水の中で求められる“忘却力”

 我々は日々新たな情報を取り入れて活用している一方で、不要な情報をどんどん忘れている。むしろ瑣末な情報を積極的に忘れる“忘却力”が、今日の情報の洪水に巻き込まれた生活の中で鍵を握っているといえるのかもしれない。

 カナダ・トロント大学の研究チームが今年6月に神経科学系ジャーナル「Neuron」で発表した研究によれば、我々の記憶力は必ずしも物事を正確に把握するためにあるわけではなく、将来の賢明な意思決定に役立てることを第一の目的にしているということだ。情報の正確さよりも運用性のほうが重視されているのである。つまり我々の記憶力はより良い判断をするために備わっている能力なのだ。

 環境・人権コミュニテイサイト「Care2」の記事では、この“忘却力”が果たす4つの好ましい働きを解説している。

1. 新たな体験に適応しやすくなる
 変化の早い世の中においては過去の教訓に学ぶことよりも、新たな局面に対処できる適応力が求められる。将来の瑣末な情報は無視して目の前の課題に取り組むことで、なるべくバイアスのかからない意思決定が可能になる。マウスを使った実験では一度記憶を消し去ったマウスのほうが早く迷路を攻略できることが確かめられている。


Care2」より

2. 効率化に繋がる
 あまり重要でない情報を忘れて過去の体験がぼやけてくることで、物事の“要点”が浮き彫りになる。この要点こそが将来の効率的な意思決定に役立つのだ。なにも個々の細かいディテールをずっと憶えている必要もないわけである。

3. 情報の“仕分け”ができる
 重要度の高い情報は常にアクセスできなければならないが、重要でない情報を溜め込んでしまうことで優先順位の“仕分け”が複雑になる。常に最新の優先順位を保つためには重要ではない情報をどんどん省いていくことが求められる。

4. クリエイティビティが向上する
 一度頭の中を“真っ白”にした状態のほうが良いアイディアが生まれやすいことがいくつかの研究で指摘されている。かつてカリフォルニア大学で行なわれた実験では、身の回りのありふれたモノの新たな使い道を考える課題において、本来の用途を一度意図的に忘れた状態のほうがアイディアが多く出てくる傾向が浮き彫りになっている。

 ありとあらゆる情報が氾濫した今日の高度情報化社会において、時にはこれらの“忘却力”を活用して日々の判断を効率的に行いたいものだ。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2019年1月16日(水) 発売

DIME最新号の特集は「あなたの願いをかなえる神ガジェット100!」「ニトリVS無印良品のコスパNo.1商品対決」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ