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創業400年を迎える老舗和菓子店が作った〝そっくりスイーツ〟がスゴすぎる!(2017.12.06)

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 筆者のもとに届いたのは、なぜかクール便で送られてきた1杯のラーメン。広島県備後地方のソウルフード「尾道ラーメン」だそうで、豚の背脂のスープに浮いたチャーシューとメンマのコンビネーションが食欲をそそる。


クール便で来た謎の「尾道ラーメン」の正体は?

 備え付けのレンゲですくって口に運ぶと……なぜか、とても甘い! ラーメンの味わいは微塵もないかわりに、洋菓子特有の甘美な風味が口いっぱいに広がった……なんだ、これは?

 実はこれ、見た目は「尾道ラーメン」に似せたスイーツで、商品名も『尾道らーめんそっくりなキャラメルポワール』という。キャラメルとポワール(洋ナシ)のムースをベースに、ブラチョコと求肥(ぎゅうひ)でできたチャーシュー、カスタードの麺、桃でできたメンマなど、全てがスイーツの素材で精巧に作られた「そっくりスイーツ」なのである。

 こうした全く別種の食べ物に似せて作ったスイーツは、昨今の流行だそうで、霜降り肉にしか見えないショートケーキ、生ビールにしか見えないマンゴープリンなど、各地の洋菓子店が話題作りをかね、力作を続々とリリースしている。

 そうした「そっくりスイーツ」を生み出した元祖が、『尾道らーめんそっくりなキャラメルポワール』を含め、これまで数多くの「作品」を送り出してきた虎屋本舗(広島県福山市)。創業は1620年にさかのぼる和菓子店で、2020年に創業400年を迎える老舗中の老舗。長らく和菓子一筋であったが、平成の世に入ってからロールケーキや洋風生どら焼きなど洋菓子作りも着手。2005年に第1弾『たこ焼きにしか見えないシュークリーム』で始まった「そっくりスイーツ」シリーズは、虎屋の洋菓子の看板商品であり、これまで30品目近く出ている。『たこ焼き』は今でも売れ筋ナンバーワンであり、それに続くのが『お好み焼きそっくりなマロンケーキ』と『コロッケそっくりなレアチーズケーキ』だ。


ベストセラーの『たこ焼きにしか見えないシュークリーム』


『お好み焼きそっくりなマロンケーキ』


『コロッケそっくりなレアチーズケーキ』

 こんな摩訶不思議なスイーツを考え出したのは、虎屋本舗第16代当主の高田信吾社長。新商品開発に頭を悩ませ、夜遅くまで試行錯誤を繰り返していたときに、夜食として出されたたこ焼きが、疲労感のせいか一瞬シュークリームに見えたという。これに閃きを得て、次の日には試作ができあがり、新商品としてデビュー。その後、全国お土産グランプリなどで受賞したり、メディアに紹介されるなどして、ヒット商品に大化けした。

 「そっくりスイーツ」は、一過性の面白商品としての位置づけでなく、子供たちを笑顔にしながらものづくり文化を発信するという目的で、学校などでデモンストレーションしたり、和菓子教室を開催したりと、地域と密着する接着剤にもなっている。もちろん、福山市の観光土産としても人気があり、もらった相手にちょっとしたサプライズを味わってもらうには、これに勝るものはない。この地を訪れ、いつもと趣向の異なるおいしいお土産を求める方には、ぴったりの商品だろう。

協力/株式会社虎屋本舗

文/鈴木拓也

老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。

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