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2017.12.01

知らないと損する相続税の軽減制度

 保険ショップ『保険クリニック』を運営するアイリックコーポレーションは、平成27年1月1日から改正された相続税法について、改正のポイントや気をつけたい相続事例、それに対しての備え等を紹介している。今回、相続税額軽減のための制度でも、「きちんと手続きを踏まないと自動的に適用されない」ものをピックアップしている。その一部を紹介したい。

■放置すると負債まで自動的に相続“限定承認”

 相続が開始すると、故人のプラスの財産もマイナスの財産(負債)も一切を引き継ぐというのが前提になってくる。確実に負債が多いと分かっている場合は、相続放棄をして一切を相続しないことを選択できる。しかし、プラスとマイナスのどちらの財産が多いか分からない、後から負債が見つかったら怖いという場合は、「限定承認」を選択することができる。限定承認とは、相続を受けた人が、プラスの範囲内でマイナスの財産を相続するという方法だ。

 この制度は、見えない債務の不安から遺族を解放するために民法によって規定されている。無事に遺産分割協議を終わらせたと思ったら、その後に負債があったたことが発覚した…とならないためには、限定承認もひとつの手段かもしれない。

◎遺産1000万円、負債2000万円の場合
…遺産として残された1000万円を持って負債を支払う。残りの1000万円分の負債は返済責任を負わない。

◎遺産2000万円、負債1000万円の場合
…1000万円の負債を支払い、残りの1000万円はそのまま相続する。

◆制度を適用するには
3か月以内に故人の最後の住所地の家庭裁判所に相続人全員で、「相続の限定承認の申述書」の他、相続人の戸籍謄本・戸籍附票・印鑑、遺産の財産目録の提出、相続財産管理人の選任等の手続きが必要になる。

■1億6,000万円までは無条件で適用できる“配偶者控除”

「配偶者の税額軽減」により、下記のいずれかに当てはまる場合は、配偶者には相続税が課税されない。

・配偶者の課税価格が「課税価格の合計額×法定相続分」までの場合
・法定相続分に関係なく、配偶者の課税価格が1億6,000万円までの場合

 平成27年1月から相続税の非課税枠が縮小される。この改正により相続税が“自分ごと”になってくる家庭の場合でも、配偶者控除が使えるので最終的には課税はされないで済むかもしれない。それも、所定の手続きを踏むことが必要となる。放っておいて勝手に適用されるものではないということを覚えておく必要がある。

◆制度を適用するには
10か月以内に故人の最後の住所地の税務署長宛に、相続税の申告書に、戸籍謄本と配偶者の取得した財産が分かる書類(遺言書の写しや遺産分割協議書の写しと印鑑証明書等)を添えて提出する。

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