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2017.11.30

代表チームよりクラブチーム、国より街、サッカーの観戦スタイルにみる新潮流

 先日、欧州遠征を行い、ブラジル代表とリール(フランス)で、ベルギー代表とブルージュで、それぞれ親善試合を行ったサッカー日本代表。その後を追いかける取材者は、まさにフランス、ベルギー両国を巡る取材旅行になった。とりわけ後者は、水の都と言われる中世の面影を漂わす風光明媚な街。取材者のみならず、日本からサポーターが大挙して訪れてもよさそうな観光名所だったが、その数はごく少数に限られた。

 かつて、代表チームのサポーターは、海外にも足を運ぶ圧倒的な行動力があった。それこそ、どこまでも追いかけていった。わかりやすい例を挙げれば、日本代表がW杯に初出場した98年フランス大会だ。現地を訪れたサポーターは約10万人。偽チケット騒動の影響で、そのおよそ半数が、スタジアムで観戦することができそうもないという情報を、事前に知らされていたにもかかわらず、だ。

 98年大会アジア予選のプレーオフにもおびただしい数のサポーターが駆けつけた。舞台はマレーシアのジョホールバル。悲願のW杯初出場の瞬間に立ち会おうと、異国のスタンドを多くの日本人サポーターが埋め尽くした。その数は2万人とも言われる。試合当日に現地を訪れ、観戦後、現地に泊まらずに日本に即、帰国する「弾丸ツアー」なるものが出現したのも、この一戦からだったと記憶する。

 この勢いが続いたのは2000年代の半ば過ぎ。以降は年々、衰退の一途を辿っている。日本で行われるホーム戦は依然として毎試合、よく埋まるが、海外まで追いかけていくサポーターは、すっかり珍しい存在になった。右肩上がりを続けてきた日本代表の成績が頭打ちになったこと。経済の悪化に伴い、観戦旅行の優先順位が下がったこと。若者の海外志向が低下したことなどが、その原因と思われる。

 だが、その一方で活況を呈しているのが、Jリーグ各クラブを応援するサポーターのアウェー試合観戦だ。毎週末、J1だけでも9試合が行われる。J2、J3も加えれば、30試合近くを数える。アウェーサポーターの移動はその数だけ発生する。少なく見積もっても3万人以上が日本列島を行き来している。

 もちろんこれは、サッカーに限った話ではない。プロ野球、バスケットボールのBリーグなどを加えれば、その数はさらに膨らむ。彼らの集団的な移動が、観光業界に好影響を及ぼしていることは疑いようのない事実だ。どのアウェー戦に出かけるべきかを考えた時、候補に挙がるのは、試合観戦プラス観光の魅力が備わっている街だ。サッカーだけではない所に狙いをつけ、サポーターは旅行の算段を練る。

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