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2017.11.15

「シェアトラベル」の提唱者ナガオカケンメイ氏に聞くロングライフデザインと旅の魅力

佐賀のロングライフデザインを感じる旅、「シェアトラベルSAGA」。チャータータクシーと特別な体験をシェアするという、新しい旅のスタイルを提案するツアーは、どんな発想から生まれたのか。その原点から今の活動を、ロングライフデザインの提唱者で「D&DEPARTMENT」代表、そして『d design travel』編集長のナガオカケンメイ氏に聞いた。

――そもそもロングライフデザインという考え方はどこから生まれたのでしょうか。

僕は骨董品屋さんや中古家具を売るリサイクルショップを回るのが趣味なんです。最初は古いものを集めて、ニヤニヤしながら眺めていたんです。ところがある日、新商品が出るサイクルがあまりも早過ぎると思い始めました。今現在テレビでコマーシャルが流れている商品が、もうリサイクルショップの店頭に並んでいる…、そんな傾向を脅威に感じてしまったんです。

新しいものを出すためにデザイナーはアイデアを、使う人は商品をどんどん消費しなければいけない。この状況が本当に正しいのかという疑問が湧いてきたんです。

以前、カバンの会社の仕事をやったことがあるんですけれど、年に6回も新商品の発表会があったんです。単純に考えれば2か月に1回新商品を作らなければいけない。けれど実質的には毎月何か新しいものを出している感覚なんです。これではデザイナーも新しい発想も出てこないし、消費者だって新製品についていくのが精一杯で、疲れてしまいますよね。

――デザイナーも消費者も新製品のための消費で疲弊してしまうと?

そうなんです。ですからその消費のサイクルを緩めるというか、間隔を開けていかないと上質なデザインが出てこないと思うようになりました。だから長く使い続けられるデザイン、あるいは、昔から続いている物の形を大切にしなければいけないと考えるようになったんです。

けれど、お店の立場で考えると経営が苦しくなってしまう。一生使える物を一度買われると、もうその人は戻ってこない、新しい物を買ってくれないのですから。ただ、消費のサイクルを緩めれば、うまく回るんじゃないかなというのが、もともとの発想なんです。

――常に新しいデザインを生み続け、新商品を発売することだけがデザイナーやメーカーの役割ではないということですよね。

聞いた話ですが、例えばドイツやフランスといったヨーロッパの国では、古い車に乗っていると、税制面で優遇されるそうです。これはある面で、消費サイクルを緩くして、物を大切に使おう、材料となる資源消費を減らそうという発想があるんじゃないかと思うんです。

今の日本は、結局、新しいものを消費するため次々と新製品を開発し、売り出すサイクルになってしまっている。でも、それはもう違う時代に入ってきているんじゃないかとみんな薄々気が付き始めているはずです。すでに生み出されている物や以前からあるデザインの中にも、普遍性があって長く使い続けられるものがあります。そういったものをいかに長く使うか、あるいは、もう一度使いたいと思えるものにするか。それがロングライフデザインの根底にある考え方です。

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