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2017.11.16

なぜ科学者が宗教の敬虔な信者になり得るのか?

 高名な科学者の中でも宗教的な信仰に篤い人物は少なくない。物事を論理的に考えるサイエンティストとしての態度と信仰心に矛盾はないのだろうか? この問いに迫った研究が興味深い。

■なぜ科学者が宗教の敬虔な信者に成り得るのか?

 将来“神”の存在が科学的に証明される日が来るのかどうかはわからないが、おそらく多くの信者にとって神は信じるものであり、感じるものであるのだろう。

 とすれば信仰心の篤い人ほど“直感”をベースにした考えをする傾向が高そうにも思えてくる。しかし一方で科学者や組織のリーダーたちの中にも宗教の敬虔な信者である人物は少なくない。強い信仰を持つ人々の考え方は実際のところどうなっているのかを探る調査と実験が行なわれている。

 イギリス・コヴェントリー大学とオックスフォード大学の合同研究チームはスペインの有名な巡礼の地である「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」を訪れた巡礼者たちに協力してもらい、調査と実験を行なった。

 最初の調査では参加者に信仰心の強さや、巡礼に費やす日数などを報告してもらってから、どれくらい直感的意思決定を行なっているかを計測する認知テストを受けてもらった。


Daily Mail」より

 続く実験では、参加者は脳の特定の箇所を弱電流で刺激できる機器を頭に装着して算数のパズル問題を解いた。電流は2種類流され、ひとつは直感的意思決定を高めるもので、もうひとつは認知を抑制して論理的思考を促すものである。

 各種のデータを分析した結果、超常現象を信じる信仰の強さと直感的意思決定には因果関係がないことがわかった。そして脳に電流を流しても、超常現象を信じる強さには影響を及ぼしていないことも判明した。つまり信仰心が強くても科学的な分析的思考ができることになる。

 この研究結果は、信仰心は人間にとって自然発生的なものではなく、社会文化的なものであることを示唆することになる。つまり信仰心は言語能力と同じように後から培われてきたものなのだ。逆に信仰心が強いからといって、それが理由で神の“御心”を直感的に汲み取る能力に優れるわけではないということにもなる。

「私たちの信仰は、主に社会的および教育的要因に基づくものであり、直感的であるか分析的であるという認知スタイルに基づくものではないことを示しています。宗教的信念は、原始的な直感からくるものではなく、文化に根ざしている可能性が高といえます」と研究論文の主筆、ミゲル・ファリアス氏は語る。宗教心は“持って生まれた”ものではないということになりそうだ。

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