人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2017.11.13

SNSで拡がる〝フードポルノ〟が及ぼすメリットとデメリット

■“フードポルノ”が料理を美味しくしている?

 テイラー博士の指摘で、食べ物画像の投稿行為(foodstagramming)に病的でネガティブなイメージが植えつけられてしまいそうだが、撮ってる本人にとっては決して悪いことばかりではなさそうだ。「Journal of Consumer Marketing」で発表された研究は、食事の直前に写真を撮ることで、料理が美味しくなることを指摘している。

 研究では120人以上が参加したいくつかの実験が解説されている。そのひとつは、スイーツ的食べ物(レッドベルベットケーキ)を食べる前に写真を撮ったグループと撮らなかったグループにそれぞれ美味しさを評価してもらうというものだ。その結果は、直前に写真を撮ったグループのほうが、ケーキの美味しさの評価が高くなったのだ。

なぜSNSに食べ物画像が氾濫しているのか? “フードポルノ”を科学する
NY Mag」より

 次の実験でもまた直前に写真を撮ってケーキを食べてもらったのだが、Aグループには「このケーキはリッチな素材をふんだんに使っている」と事前に伝え、Bグループには「このケーキは味を損なうことなく低カロリーの素材を使っている」と伝えた。実際はどちらも同じケーキである。

 そしてどちらのグループにも美味しさを評価してもらったのだが、Aグループのほうが評価が高かったということだ。これはつまり、健康に良いダイエット仕様の食べ物が美味しくないと感じることを正直にあらわしていることになる。興味深いことに“ダイエット食”や“ヘルシー食品”という(にせの)情報だけで、味の評価が下がってしまうのだ。

 3番目の実験は、他人が撮った食べ物画像の影響を探るものであった。インスタグラムに投稿されているアサイーボウルやケールスムージーの画像を見てから、実際にそれらのメニューを食べて美味しさを評価してもらう調査を行なったのだが、やはりというべきか他人の食べ物画像を見てから食べたほうが美味しさの評価が高くなることがわかった。つまりネットに氾濫する“フードポルノ”が、実際に料理の美味しさを高めているのだ。

 研究者は、食べる前に写真を撮るという“儀式”によって、料理を積極的に味わおうとする姿勢が生まれ、結果的に美味しく食べられるのではないかと説明している。食べる直前に写真を撮ることで期待が高まり、味に影響を及ぼしているというのだ。

 そう考えると、食べる前に「いただきます」と手を合わせたり、クリスチャンの食前のお祈りなどの“儀式”も(宗教的な意味を度外視して)一種の美味しく食べるための知恵なのかもしれない。忙しい生活の中にあっても、出された料理にいきなりガッつくのではなく、少しは目でも楽しみながら余裕を持って食事をしたいものである。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2018年9月15日(土) 発売

DIME最新号の特集は「スマホの強化書」「こだわりのコーヒー学」特別付録はOrobiancoとのコラボコーヒーカップスリーブ!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ