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2017.11.08

気候変動をビジネスチャンスに変える「適応ビジネス」とは?

 夏が終わり秋が訪れたが、あともう少しすると冬が来る。今冬の天気が気になるところだが、日本気象協会が9月25日に発表した2017年12月〜2018年2月の「寒暖候期予報」によれば、北日本と東日本の日本海側は平年同様、曇りや雪、雨の日が多く、西日本の日本海側は平年に比べて、曇りや雪または雨の日が多い。一方、北日本の太平洋側は平年に比べて、晴れの日が少なく、東日本と西日本の太平洋側では平年同様、晴れの日が多い。そして沖縄・奄美では平年と同様、曇りや雨の日が多いという。

 また降水量は、北日本の太平洋側と西日本の日本海側で「平年並」または「多い」確率がともに40%。降雪量は、北日本の日本海側で「平年並」または「少ない」確率がともに40%で、西日本の日本海側では「平年並」または「多い」確率がともに40%となっている。

 ただ、まだ先のことゆえに、「寒暖候期予報」は変わる可能性がある。予報精度が向上したとはいえ、数か月先の天候を正確に当てることは難しい。ということは、今冬は極端な厳冬や暖冬に見舞われる可能性も否定できないことになる。煽るわけではないが、現段階では今冬は、これまで経験したことがない異常気象を経験することもあり得る。

 冬の天候が気になるのは、夏の天気が何年も前から、以前と違い「おかしい」と感じられるようになったからである。今年の夏も振り返ってみると、異常気象に見舞われた。九州北部を襲った集中豪雨など、記憶に新しいところだろう。

 異常気象の原因と考えられるのが地球温暖化である。そのため、これまでは主に、CO2削減による緩和策が取られてきたが、これから注目を集めるのが、地球温暖化の影響を軽減する適応策。そして、地球温暖化がもたらす影響を軽減する『適応ビジネス』が、にわかに注目を集めつつある。

■日本でも注目されてきた『適応ビジネス』

『適応ビジネス』は、地球温暖化による影響が原因と思われる異常気象がもたらす自然災害の影響を、高度な技術や製品で軽減すること。欧米企業が先行して取り組んでいるが、『適応ビジネス』に詳しいみずほ情報総研の岡和孝氏によれば、「日本では2015年に、国の適応計画ができたことで注目を集めるようになった」という。

 産業分野はもちろんのこと、視点を変えれば、寒冷地でこれまで栽培できなかったフルーツを栽培するといった農業分野での取り組みも、『適応ビジネス』では期待されている。国内はもちろんのこと、地球温暖化の影響に脆弱な途上国での展開も有望であり、今後世界的に拡大が望まれている。

 また、適応の考え方自体は企業のリスクマネジメントにも生かすことができる。例えば、洪水や土砂崩れなどによって道路や交通網がダメージを受けサプライチェーンが寸断されたときの対策を、地球温暖化の影響による被害想定を元にして立てるといったことだ。

 このような気象に対する対策は、大手企業なら既に立てているもの。そこに、地球温暖化の影響を盛り込むわけだが、ただ、どこまで地球温暖化の影響を盛り込めばいいのかがわかりにくいことと、遠い将来に発生するかもしれない地球温暖化の影響を見通すことは難しくどこまで対策すればいのかがわかりにくい。それに、地球温暖化による影響の想定は変わりやすく見直しも頻繁に起こる。一企業の取り組みとしては難しく面倒な点は否めない。

 そして『適応ビジネス』の課題は、認知度が足りないこと。注目されているが普及はこれからだ。とはいえ、異常気象を身近に感じることが多くなった昨今、多くの企業が今後、『適応ビジネス』にビジネスチャンスを求めることは自然な流れだといえる。

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