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2017.11.03

江戸時代にもいた!時代を切り開いた2人のノーベル賞級理系男子とは

江戸時代にもいた!時代を切り開いたノーベル賞級理系男子たち

 昨年のノーベル医学・生理学賞に、東京工業大学教授の大隅良典さんが選ばれた。ちなみに、一昨年も生理学・医学賞と物理学賞を日本人がたて続けに受賞し、大きな注目を集めた。もちろん、ノーベル賞受賞者以外にも、日本には様々な分野で日々難解な研究に勤しんでいる優秀な“理系男子”がたくさんいる。

「理系男子とひとくくりにするな」とお叱りを受けるかもしれないが、ここでは自然科学・応用科学を専門分野とする男性を便宜上理系男子として紹介させていただきたい。

 中には、先進的かつ難解すぎて、世の中の一般人には簡単にその価値を理解されないような分野に人生をかけている人もいる。大衆からわかりやすい称賛を浴びるよりも、暗闇の中でたったひとりぼっちでも真実を探求し続けたい。そんな熱い思いを持った“理系男子”が江戸時代にも存在していたのをご存知だろうか?

 今日は、好きなことを夢中になって追いかけた、日本史上の“理系男子”たちのエピソードを簡単にご紹介したい。

■身分が低く人づきあいは苦手だが軍司令官に大抜てきされた医師“大村益次郎”

 幕末に活躍した人物といえば、坂本龍馬、西郷隆盛などが真っ先に思い浮かぶ、という人が多いだろう。抜群のコミュニケーション能力とカリスマ性を持った彼らが注目を集めがちなのも、無理はない。

 上で挙げた人物に比べるとやや影が薄いが、長州藩の桂小五郎に才能を見出されて倒幕運動で大活躍したのが、長州藩出身の医師で新政府軍司令官の大村益次郎だ。

『日本陸軍の実質的創設者』と呼ばれる益次郎は、もともと農家出身の医師・蘭学者だった(ちなみに恩師はあの緒方洪庵)。

 頭脳明晰だがコミュ力はかなり低め。夏に「今日は暑いですね~」と挨拶されると「夏なんだから暑いに決まっているでしょ」と返して、相手を絶句させた逸話が有名。また、「効率的にタンパク質を摂取できる」という理由で豆腐ばかり食べていたそうで、戦で勝利をおさめて帰ってきた人へのもてなし料理としても豆腐を出して激怒されたという(もちろん桂小五郎も豆腐でおもてなし)。

 コミュ力はかなりアレだが天才的な頭脳の持ち主だった益次郎は、オランダ語・英語にも堪能で、医師の仕事の他に、西洋兵学の翻訳などもしていた。しかも、本を読んで翻訳しただけで、実戦をリアルにイメージできたらしい。その知識と経験を評価されて、身分が低いながら西洋兵法の講師、そして軍総司令官にまで大出世することに。

 その頃の長州藩は、身分を問わずハイレベルな教育を受けることができ、才能があれば大役に抜てきするという自由で柔軟な方針だったらしい。藩主の毛利敬親は、若手の意見も尊重するタイプの上司で、部下の提案にも「そうせい(そうしなさい)」と比較的自由にやらせていたので、あだ名が“そうせい公”だった。

 晴れて軍司令官となった益次郎だが、いざ初出陣という日に、浴衣に草履・農民用の傘というファッションで、うちわで扇ぎながら颯爽と登場。今で言えば、Tシャツに短パン・ビーチサンダル・農作業用麦わら帽子みたいな感じだろうか。なんとなく、公の場にTシャツやパーカーで登場するFacebook創業者のマーク・ザッカーバーグとかぶるような……。

 それを見て、さすがの“そうせい公”も心配になったようだが、桂小五郎は「あの人は頭脳で勝負する人ですから……」というようなことを言ってなだめたと伝えられている。

 実際、近代的な西洋兵法を取り入れた当時としては最先端の益次郎の軍略のおかげで連戦連勝。超個性派で合理主義の“天才理系男子”益次郎がいなければ、倒幕は成功しなかったかもしれない。

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