
今、「レジスタンストスターチ」が話題になっている。でんぷんなのに食物繊維のような働きをし、血糖値の急上昇を防いでくれるという、ダイエットのお助け成分だ。
先日は、このレジスタンスターチ入りのパスタが、あるカフェ&バーにも登場したばかり。そこで今回は、そのレジスタントスターチの効果や多く含まれる食品、摂取の注意点を管理栄養士に聞いてみた。
■救世主的なでんぷん「レジスタントスターチ」とは?
先日、「カフェ&バー プロント」で「ハイレジ生パスタ」というパスタが登場した。「ハイレジ」とは、「レジスタントスターチ」を多く含む食材のことを言うのだという。
レジスタントスターチの意味は、「消化されにくいでんぷん」という意味合いがある。
でんぷんといえば、米や小麦、じゃがいも、とうもろこしなどに多く含まれるが、通常、このでんぷんは、小腸で消化吸収されると血糖値がぐんと上がる。そして肥満ホルモンと呼ばれるインスリンが大量に分泌されてしまうのだ。
一方、このレジスタントスターチなら、小腸で消化されず、大腸に移動した後、まるで食物繊維のような働きをする。ほとんど消化されずに、大腸まで届くのだ。小腸で消化吸収されにくいため、結果的に血糖値が上がりにくく、インスリンの分泌も少なくて済む。しかも大腸では腸内で細菌の餌となり、便秘解消効果まで見込めるという。
でんぷんなのにまるで野菜ような働きを持つこのレジスタントスターチ。糖質オフがなかなかできないダイエッターにとっては救世主的な存在といえる。
■レジスタントスターチの多い食品
そんなレジスタントスターチは、ぜひ普段の食事で摂取したい。管理栄養士の麻生れいみさんが言うには、次の食品に多く含まれているという。まずは確認しておこう。
●玄米、雑穀米
●煮豆(インゲン豆、小豆、ひよこ豆など)
●冷製パスタ(トマト、モッツアレラチーズ、バジルソースの冷製パスタなど)
●冷めたごはん、おにぎり、冷汁(タイ米、インディカ米ならさらに◎)
●冷めたじゃがいも(ポテトサラダ、ビシソワーズ)
中には、パスタやごはん、じゃがいもなど、ダイエットには避けたい食品が並ぶが、いずれもレジスタントスターチが多いという。
麻生さんによれば、レジスタントスターチは、玄米などの糠や表皮に包まれているでんぷんや、じゃがいもなどのもともと消化されにくい性質をもつでんぷん、そしてご飯などの、加熱した後冷やすことで消化されにくく変化したでんぷんなどがあるという。