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睡眠時間は国籍で決まる!?住む場所と移動時間について考えたくなる話3選

2017.10.27

■平均寿命が最大25年違う地域による“健康格差”

 話は睡眠時間だけでは終わらない。住む場所は“生死”の問題に関わっているというのである。

 英・ダラム大学の公衆衛生調査の専門家、クレア・バンブラ教授の近著『Health Divides: Where You Live Can Kill You』が話題になっている。「住む場所はあなたを殺せる」という副題がショッキングだ。

 本書の内容説明によれば、アメリカ人はフランス人やスウェーデン人よりも平均寿命が3年短く、同じイギリス内でもスコットランド人はイングランド人よりも平均寿命が2年短いという。またヨーロッパにおいて、貧しい地域の女性の平均寿命は富裕な地域の女性に比べて最大10年短くなる。そして世界規模で明らかになった地域による“健康格差”には、最大25年の平均寿命のギャップがあるということだ。

「健康格差」という言葉は最近日本でもよく聞かれるようになってきたが、バンブラ教授が先頃「Huffington Post」に寄稿した記事によればイギリス国内でもかなりの健康格差が存在しているという。

睡眠時間は国籍で決まる!? 住む場所と移動時間を考え直す話題3選
Huffington Post」より

 ケンジントンやチェルシーといった富裕層が多く住む地区ではやはり平均寿命は長く、グラスゴーやブラックプールというあまり裕福ではない地域では短い傾向にある。また全体的に北部(スコットランド、北アイルランド)は南部(イングランド、ウェールズ)にくらべて2年ほど平均寿命が短いということだ。

 もちろん地域による「健康格差」は今にはじまった問題ではないのだが、イギリスにおいては1980年代のサッチャー政権によるネオリベラリズムよって福祉予算が縮小されたことにより、健康格差のギャップが広がったとバンブラ教授は解説している。

 記事の中でバンブラ教授はもうひとつ興味深い指摘をしているのだが、それは戦争下においてはこの健康格差のギャプが縮まるということだ。第二次世界大戦終了後も、アメリカと共にイギリスも朝鮮戦争を戦い、その後アメリカは長いベトナム戦争へと突入したのだが、この1950年代から70年代初頭の間、イギリスでもアメリカでも社会保障費の拡大と完全雇用が実現し、健康格差をはじめとする貧富の格差は縮小していたということである。もちろん、だからといって戦争を望む術もないのではあるが。

 個人の心がけ次第でこのような地域による健康格差をじゅうぶん克服できるとは思うが、転居などを考えている際には少しその地域の特性を知っておくことでいろいろな備えと心構えができるだろう。

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