
食物の5大栄養素と言えば、「炭水化物」、「タンパク質」、「脂質」、「ミネラル」、「ビタミン」。その中で、体を健康に保つために必要な「ミネラル」、「ビタミン」を多く含むのが野菜です。さらに“第6の栄養素”とも称される「食物繊維」も豊富なことから、「野菜を積極的に摂りましょう」とよく言われています。
しかし、野菜が持つパワーはそれだけではありません。最近では、“第7の栄養素”として「ファイトケミカル」が注目されています。
■ファイトケミカルって何?
ファイトケミカル(またはフィトケミカル)とは、英語でphyto(植物)のchemical(化学物質)と書き、野菜をはじめとする植物が持つ天然機能成分のこと。野菜だけでなく、果物やきのこなどすべての植物が持っている色素や香り、苦みなどに含まれています。「抗酸化力」が非常に強く、抗がん作用や免疫の調整作用などがあるといわれています。
日本では、ファイトケミカル研究の第一人者とされる医学博士でハーバード大学医学部内科元准教授の高橋弘氏を中心に研究が進められています。
人は、呼吸をするだけで常に「活性酸素」を出しています。「活性酸素」とは、体をサビさせる、つまり老化に繋がる物質。体に大量に蓄積すると、がんや糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満など、生活習慣病に繋がります。病気以外にも、肌の老化などに繋がることが女性には有名ですよね。
実は、人だけではなく植物も紫外線などにより「活性酸素」を発生させています。その「活性酸素」を消去するために、野菜自らが身を守るために作り出しているのが「ファイトケミカル」です。人の体では作り出すことができないため、野菜を食べることが、生活習慣病の予防や若々しい体づくりに繋がるのです。