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2017.10.25

現状維持と変化、どっちが幸せになる確率は高い?

“現状維持”かそれとも“変化”か?幸せになる確率はどちらが高いのか!?

 組織運営であれ個人の人生であれ“変化”を決断しなければならないこともある。それが先手を打つ決断なのか、苦渋の決断であるのかでずいぶんとその後の展開が違ってきそうだ。これまで数々の成功体験を積んできた大組織ほど変化のための決断がなかなかできないことが、今まさに一部で社会問題として証明されている。それもそのはず、人間の心には変化を嫌いこれまでのやり方に身を任せる“現状維持バイアス”がきわめて強力に働いているのだ。

■変化を嫌う“現状維持バイアス”とは?

 社会と産業の構造に大きな変化の波が訪れている今日にあって、これまでの日本社会が体験してこなかった流動的な労働環境に多くのビジネスマンが置かれている。ビジネスモデルの“陳腐化”が加速度的に進んでしまう今日にあって、今の仕事のやり方が数年後にも通用しているのかどうか、多くが不安を抱きながら日々の仕事に取り組んでいるのではないだろうか。

 しかしそれでも我々の多くは現状維持に甘んじる性向を持っているという。その変化によって多少のメリットがあることがわかったとしても、多くの場合で現状のままでいようとする“現状維持バイアス(status quo bias)”の心理が働くのである。

 この現状維持バイアスがどれほどのものなのか、きわめて極端な設定を想定した調査を米・デューク大学のフェリペ・ド・ブリガード氏が行なっている。その設定とは「成人になったある日、これまでの自分の人生がコンピュータ・シミュレーションの世界の出来事であったことを知らされた。今後はシミュレーションの外でも生きられる選択を与えられたのだが、アナタはどちらを選ぶか?」という究極の選択である。

“現状維持”かそれとも“変化”か?幸せになる確率はどちらが高いのか!?
Psychology Today」より

 まるで映画『マトリックス』中の赤いカプセルと青いカプセルのどちらかを選ぶシーンのように、慎重にならざるを得ない究極の二択だが、調査の結果はなんと6割近い59%が現状のままコンピュータ・シミュレーションの中で生活することを選んだのだ。自分の生活が誰かの手によるフィクションの世界であったとしても、過半数にとってはこれまで親しんできた現状のほうが優先されるのだ。もし、このような“一大決断”ではなく、もっと些細な選択であったならばきっと“現状維持派”はさらに増えることになるだろう。

 現状維持バイアスを補完するものとして、行動経済学で用いられる「累積プロスぺクト理論(cumulative prospect theory)」があり、心理学者のエイモス・トベルスキー氏とダニエル・カーネマン氏の研究によれば、失うモノの価値は実際の価値の2倍に感じられるという心の働きが、累積プロスぺクト理論として説明されている。したがって、失うものよりも2倍以上の利益が見込めなければ現状維持に留まる傾向があるのだ。

 現状維持が文字通り現状のまま続けば、それでも特に問題はないのだが、今の時代は現在勤務している企業が破綻したり、保有している資産が暴落したりと慌しく、先手を打って変化を決断しなければならないことも多い。自ら動いていくことは何かと大変だが、人は惰性に流れやすい生き物であることをじゅうぶんに自覚したうえで、適切な判断を下していきたいものだ。

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