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2017.10.24

日本の観光産業の柱のひとつになる可能性を秘めた「MICE」とは?

日本の観光産業の柱のひとつとなるであろうМICE。そのМICEについて、本誌12月号BuzzWordで解説している原忠之博士は、現在アメリカ在住で米国セントラルフロリダ大学の准教授兼上席研究員として、日本のみならず世界各国でMICE関連の講演も行っている。原氏だからこそ分かる、日本のМICEの競争力や問題点などを、客観的かつ俯瞰的に鋭く分析してもらった。

※МICEとは企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字で、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称。

――日本ではまだまだその言葉さえ浸透していない「МICE」ですが、世界的にはどのような情勢にありますか?

原氏:世界の国々は、МICEの旨みに気付き始めているが故に、国家主導の国策としてこの分野を育成しています。これははっきり言って外貨獲得競争です。自動車、家電、パソコン、携帯電話、全く同じ構図で、日本がいかに世界でより大きな市場シェアを取れるかという国際競争なのです。

――そんななかで、日本が取るべき対策とはなんですか?

原氏:M・I・C・Eそれぞれで特性が異なりますが、実は開催地を決めているのは、参加客ではなく、ミーテイングプランナーと呼ばれるプロの人達です。MICEの各プランナーが開催地選択に当たり何を重視するかという情報をつかみ、逆にMICEのどの顧客層を攻めるかという発想をすると効果的だと思います。

――具体的にはどんな点を重視しているのでしょうか?

原氏:世界でミーテイングプランナーが一番多いのはアメリカです。米国内での学術調査では、開催地選択に重視するポイントとして「安全・治安・公共交通機関信頼性」等が出てきます。また「(会議参加後の)観光地の豊富さ」もあります。

 実はこの二つを組み合わせれば、東アジアでの日本の優位さが突出してくるのです。

――ほかにも重視すべき点はありますか?

原氏:米国から俯瞰していると良く見えるのですが、日本はМICE分野で強烈な潜在性があります。先ほど述べた治安・安全等は先進国内でも抜群のレベルです。ホテルも欧米ブランドの絶対数が少ない(特に地方都市)という点はあるものの、実際にはコストに対して十分価値のある宿泊施設が多い訳です。つまりコンテンツは十分にあるのです。

 ただし、欧米のDMO(観光地奨励組織)と比較して売り方が控えめと言いますか、もっと攻撃的に攻めるマーケテイングを試す余地は相当あると思います。例えばDMOのトップやマーケテイング部長を外国人の経験者にして、欧米人やその手法に違和感のないアジアのエリート層向けにもっとアグレッシブにマーケテイングしていくと良いと思います。

 米国に向けては「民主主義で自由な国で、治安は最高、食事は美味しく、ミーテイングプランナーにとってダイナミックなアジアで最も安心できる開催地」ということを米国人の口を通じて発信する。アジア諸国や欧州に向けてなら「全てのSNSが自由に高速インターネットで繋がり、タクシーも清潔で完全に信頼でき、表現の自由は確保され、食事はミシュランスター級が世界最高に集積していて安心」というようなトーンです。

 新幹線のない地方自治体でも、ユニークベニュー(歴史的建造物、文化施設など特別感や地域特性を演出できる会場)を高く評価してくれるような客層を専門にするミーテイングプランナー達と繋がることができれば、突然降って沸いたような団体が取れる可能性もあります。

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