
■連載/石野純也のガチレビュー
iPhone 8、iPhone 8 Plusがついに発売日を迎えた。この2モデルは、iPhone 6、iPhone 6 Plus以降の形状を踏襲しつつ、背面にガラスを採用。チップセットやカメラのセンサーを刷新するなど、デザインの一部に加えて、中身も大幅に進化している。通信速度も向上。最新モデルのため、当然といえば当然だが、歴代iPhoneの中で最高の仕上がりになっている。
一方で、今年はこの2モデルに加えて、さらに上位のiPhone Xも存在するため、どれを購入するかは非常に悩ましい選択になりそうだ。iPhone Xが気になる人も、購入の検討材料として、iPhone 8、8 Plusの実力は知っておきたいだろう。筆者は両機種を発売に先立って約1週間ほど使用することができた。ここでは、その実力をチェックしていきたい。
■ガラスになってデザインはよりミニマルに進化、Qiにも対応
2モデルとも、背面がガラスになったという点が、iPhone 6、6 Plus以降のiPhoneとの大きな違いだ。金属よりも電波を通しやすいという特性を活かし、アンテナとして機能していた樹脂パーツも側面だけになり、背面の姿は、よりミニマルになった印象を受ける。こうした素材の特性を生かすためか、背面にある飾りは、アップルのロゴとiPhoneという文字になった。これまでのiPhoneには、公的機関の認証番号やモデル名などが細かな字で刻印されていたが、それらもなくなり、よりすっきりとした外観になっている。
背面にガラス素材を採用。文字要素も減り、よりスッキリした見た目になった
ガラスになったことで、手のひらへのフィット感も上がったような気がする。iPhone 7のときは、ジェットブラックを除くとサラッとした仕上げになっていたため、バランスが崩れるとうっかり滑り落としそうになっていたが、ガラスの方が安定して持つことができる。特にiPhone 8 Plusについては、サイズが大きいため、ガラスの方がいいと感じた。
背面がガラスになり、ワイヤレス充電への対応も可能になった。iPhone 8、8 Plusのどちらも、Qi(チー)に対応しており、対応のチャージャーに置くだけで充電が始まる。Lightningを挿す際には、本体を持ち、もう片方の手でケーブルをつながなければならなかったが、ワイヤレス充電であれば、まさに置くだけでOK。充電の手軽さが増した格好だ。ただし、充電速度にはやや難ありな印象。この点は、今後のアップデートでの改善に期待したい。