
新橋の通好みビル地下に潜む、矮小スペースの天国『K』の評価
オヤジス度 ★★★
エルドラ度 ★★
オヤジナリティー ★★★
オレの何人かいるサウナ師匠の中でも、特に“アフターサウナ呑み”の師匠であり、そろそろ『現代用語の基礎知識』に載ってもおかしくない『ととのった』を初めて使ったサウナー界の李白・濡れ頭巾ちゃん師匠から、呑みの誘い。
師匠の誘いを断ったとあっては、これはもう人間として生きる資格なし。喜び勇んで師匠ご指定の呑み屋へと赴く。
で、その指定がさすがの渋さだった。『新橋駅前ビル2号館』の地下の店!
新橋駅近くで呑み屋が入っている雑居ビルといえば、若干観光地化してしまった西口の『ニュー新橋ビル』。ニュー新橋ビルに比べればマイナーだけど、昔からの新橋好きには愛されている東口の『新橋駅前ビル一号館』。ちなみにこの駅前ビル1号館は、その昔、屋上にはビアガーデンがあって、ストリップショー、女子泥レスショー、水着ランバダショーなどその当時の世相を反映したオヤジエロスエンターテイメントのショータイムがあることで有名だった。
そして今回ご指定の、これも東口になる新橋駅前ビル2号館! これは1号館よりもグッと土着色が強い、かなり通好みなビルで、地下に呑み屋街があるのは知ってはいたけれど、オレは一回も呑んだことがなかった。
新橋はサラリーマンの呑みの聖地として知られてるじゃないですか? 地方の人なんかがそれだけ聞くと、酔っぱらいがギャーギャー騒いでるのをイメージするかもしれないけれど、サラリーマンといっても新橋周辺の霞が関だ虎ノ門だという、一流企業や国家省庁のサラリーマン御用達の街だから、庶民的ながらも上品というか高級な呑み屋街なんですよ。サラリーマンというよりはビジネスマンの聖地という雰囲気ですよ。
よくテレビで新橋の酔っぱらいにアンケート取材とかしてるのも、新橋の酔っぱらいだったら取材しても安心っていうのがあるんだと思うよ。同じ取材を蒲田だ赤羽だ錦糸町だっていう本気の呑み屋街でやったらトラブル続出だと思うもん。
それはともかく、ニュー新橋ビルのある西口は霞が関や虎ノ門側ね。一方東口っていうのは、今でこそ汐留シオサイトとかいって再開発されちゃって、一流企業の高層オフィスビルが建ってるけど、昔は国鉄汐留貨物駅だからさ。元来ブルーカラーな臭いがしてるんですよ。
3つのビルをわかりやすく説明すると、ニュー新橋ビルがセリーグ、1号館がパリーグ、2号館が独立リーグ……いやちょっと違うな。
ニュー新橋ビルが新日本プロレス、1号館が全日、2号館が国際プロレス……いやこれだとニュー新橋ビルと1号館の差が全然ないからダメだな……あ! あったあった、この説明がピッタリだわ!