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2017.10.14

近大マグロに続け!産学連携で実現した明大の熟成肉製造技術

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

◆熟成に適した胞子を付着させたシートを肉に巻きつける「エイジングシート

 いまやすっかり定番となった熟成肉だが、専門の設備や長期間保存など、おいしい熟成肉を作るには手間とコストがかかり、条件によって品質が左右されるといった難しさもある。

 こうした課題に取り組んでいた熟成肉専門店「旬熟成」を展開するフードイズムの跡部 美樹雄社長が、明治大学農学部・村上 周一郎准教授に協力を依頼し、産学連携事業により日本初の新製造技術「エイジングシート」が開発された。

「エイジングシート」とは、熟成に適した微生物を選び出し、胞子を付着させたシートを肉に巻きつけて、胞子の密度が高い中でカビを安定的に増殖させ、熟成期間の短縮、品質の均一化につなげるというもの。明治大学、フードイズム共同で特許出願、明治大学発のジョイントベンチャー企業の「ミートエポック」を立ち上げた。ミートエポックは生田キャンパス内に設置され、エイジングシートの開発、製造を行う。

 発表会では跡部社長、村上准教授、明治大学学長・土屋 恵一郎氏、エイジングシートを使った発酵熟成肉のメニューを提供するファーストキッチンの紫関 修社長、中日本エクシスの青山 忠司社長が出席した。

「熟成肉の研究を始めて2012年に旬熟成をオープンさせたが、おいしい熟成肉を作るのはとても難しく失敗も多くて正解がわからない中で挑戦してきた。熟成庫で熟成肉として安定させるためには約1年を有する。安定したころには生産が追い付かず需要と供給のバランスが難しかった。

 そこで微生物学の第一人者の村上準教授に相談をして2015年に新技術の検討を開始。熟成庫の安定に1年、熟成に100日かかる肉をもっと早く作ることができないかと発想が生まれ、エイジングシート誕生のきっかけになった」(跡部社長)

低温、80~90%の高湿度、乾燥させるための構造の熟成庫と呼ばれる特殊な冷蔵庫で、数か月の時間を経ることでその過程で微生物の増殖が起こり熟成されるのが熟成肉。ナッツのような熟成香と呼ばれる香り、うまみ、やわらかさなど独特の味わいや風味がある。

「熟成肉は熟成させる期間が長いため腐敗菌増殖のリスクがあり、品質の均質化が難しい、時間がかかるためコストも増大するという問題がある。従来の製法は熟成庫内に浮遊している自然のカビの胞子が付着して熟成が始まるが、浮遊している数は多いのでカビの増殖が不安定で、熟成期間が長期化して問題が発生するとわかった。解決法としてよりスピーディーに、安定的な品質が必要と考え、だれでもどこでも熟成肉を作れる方法の開発を目指した」(村上准教授)

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