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なぜ渋谷区は学校教育にWi-Fiではなく携帯電話回線を選んだのか?

2017.10.03

■Wi-FiではなくLTEが選ばれたワケ

 学校の通信ネットワークは、職員室やパソコン教室に置いて運用しているサーバに接続する古い校内LANに、Wi-Fiのアンテナを付けているところが多い。校内LANは古く、しかも回線がそれほど太くないので、つながりにくい、遅いという不満が多いという。また、前出の文科省のデータにある通り、学校は意外にWi-Fiが整っていない。Wi-Fiを整備している小中学校は全国で30%に満たず、渋谷区はさらに低く11%だ。これから渋谷区の全校にWi-Fiを敷設するとなると、イニシャルコストが大きくなる。授業時間を避けて工事をするとなると、環境が整うまで時間かかり過ぎる。そこで、セルラーとクラウドを活用する方向となった。

 NTTドコモ 法人ビジネス本部 第一営業部 教育ICT推進担当の星 伸寿氏は「端末のトラブルはWi-Fiと変わらないでしょうが、セルラーの場合は、Wi-Fiに比べると通信が切れない。加えて通信速度が安定しています。その点を評価してもらっていると思います」とセルラー回線のメリットを指摘する。


NTTドコモ 法人ビジネス本部 第一法人営業部 教育ICT推進担当 担当部長 星 伸寿氏

 学校でWi-Fiをどこでも使えるようにしようとすると、アクセスポイントを各教室に置かなくてはいけない。また、Wi-Fiは接続が途切れるトラブルがLTEよりも多い。授業中に通信が切れると復旧に時間を取られ、授業が思った通りに進められなくなりLTE、ICTにネガティブな感情を持ってしまう教師もいるそうだ。ルーターの電源を入れ直すといった対策方法を知っている教師ばかりではない。また、学校の回線は自治体のイントラネットにつながる複雑なネットワークである場合もあり、その場合も学校で児童生徒が一斉に使うと速度が遅くなってしまうという。その点、いつでも安定したネットワークを利用できるLTEのメリットは大きい。

 また、セルラー版のタブレットなら外に持ち出しても使えるので、修学旅行に持って行ったり、自宅に持ち帰って復習や予習で使うこともできる。家庭にWi-Fi環境がある/ないに関わらず、全員が同じ条件で使えるのも利点だ。

 なお、渋谷区モデルでは一気に8800台の端末が増えることになったが、ドコモはどこの学校に何台のタブレットが配布されるかを確認し、ネットワークへの影響について担当者と相談しながら進めたという。また、渋谷区の小中学校は体育館が地下にあるところもあるが、そういった電波が届きにくい場所でも、きちんと使えるようにエリア対策をしている。

 しかし、セルラーの場合はコストが不安だ。その点に対し星氏は「導入の規模やWi-Fiの機材、LTEの料金プラン、使い方によって、LTEの方が安くできる場合もあるし、Wi-Fiが安くなる場合もある」と、一概にどちらが安いとはいえないという。Wi-Fiの維持管理で教師が感じるストレスとLTEのパフォーマンスを考えてセルラー版のタブレットを導入する学校も出てきていると指摘した。

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