
不振にあえぐアパレル業界にあって、TOKYO BASEが好調だ。年商100億円に満たない規模だが、創業以来の年間の平均成長率は150%超。セレクトショップを展開する一方で、2015年に設立した自社企画ブランド「ユナイテッドトウキョウ」が成長の追い風になった。
その理由は、約50%を掲げる原価率と、オール・メイド・イン・ジャパンを標榜する高品質。ユニクロでさえ30%台といわれる中で、異例の原価設定だ。こだわりの日本製も、タグだけを国内でつけるような名前貸しに陥らない。
縫製業の盛んな秋田県でも名うての紳士服専業工場で作られる、この定番のステンカラーコートは、同ブランド自慢の品質を全身で感じられる至宝の1着だ。シルエットは細身で、佇まいを優雅に見せる裾広がりのAライン。素材は高密度ギャバジンに透湿防風フィルムを張り合わせているため、突然の雨にも臆さない。見えない箇所にも針を入れているから、軽い着心地ながら不思議と背筋がシャンとする。働く男の日常着として、ぜひ袖を通してほしい逸品だ。
ユナイテッドトウキョウ
『スリーレイヤーギャバジンステンカラーコート』1万9800円
撥水性のあるギャバジンと透湿防風フィルム、トリコットを重ねた3層生地。ストレッチ性がありシワになりにくく、生地には撥水加工も施してある。
〈大人の男を美しく魅せるシルエットにも定評あり!〉