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2017.09.26

人間がスパイダーマンになる日はやってくるか?

■人間はスパイダーマンになれない!?

 クモのように軽々と断崖絶壁をよじ登り、繰り出した糸で華麗な空中ブランコを見せて宙を舞うスパイダーマンの運動能力は羨望の的だ。もし将来強力な接着パッドが開発されれば、我々も自由自在にビルの壁をよじ登れるのだろうか。実は高性能接着パッドが開発されても、我々人間が垂直の壁を自由に登るのはかなりの難題であるという、ちょっとガッカリする研究が発表されている。我々はおそらくスパイダーマンにはなれないということだ。

 ケンブリッジ大学のデイビッド・ラボンテ博士は、壁を垂直に登る能力を持つ225の生物種を分析して比較検証した。小さいものではノミから、大きいものではヤモリまでを詳細に分析し、壁や天井にくっつくための“接着パッド”が、体積の何パーセント必要かを割り出したのだ。

 驚くべきことに、ノミでは体表の僅か0.02%を占める足先だけを使って垂直登坂が可能なのに比べて、クモでは0.92%、ヤモリでは4.3%と絶対的なボディサイズが大きくなるほど、より大きな面積の“接着パッド”が要求されてくることが判明したのである。ノミとヤモリでは必要とされる接着パッドの面積は200倍にも及んでいる。

“機を見るに敏”なスパイダーマンの人気の秘密とは?
PCMag」より

 そしてこれを人間に適応させてみるとどうなるのか。もしヤモリの足が持つ吸着力と同じ程度の接着パッドが開発されたと仮定して、人間が彼らと同じように自由に垂直の壁をよじ登るには、身体の表面積の40%を覆う接着パッドが必要であるということだ。もし正面を向いて壁を登るとすれば、身体の正面の面積8割を接着パッドで覆わなければならないのである。

 頭を除くほぼ全身に接着パッドを装着しなければ垂直の壁を登れないとすれば、まさに垂直モードの匍匐(ほふく)前進を行なうような動きしかできず、残念ながらスパイダーマンの華麗なアクションとは程遠いことになる。

「幅広くさまざまな生物を調べましたが、接着できる足の構造はどれもとても似ています。必要な接着面積に関してノミとヤモリの差は、アリと人間の差と同じです」(デイビッド・ラボンテ博士)

 スパイダーマンのように、もしも手のひらと足裏だけで高層ビルの壁を素早く登ることができればこの上ない爽快感を覚えるだろうが、生物のスケール面でなかなか難しいということのようだ。しかしながら、今後の科学技術でヤモリの接着能力をはるかに超えるきわめて強力な“接着パッド”が開発されるとすればその限りではない。はたして“リアル”スパイダーマンが誕生する日はくるのだろうか。

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