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2017.09.19

衛生面だけでなく、メンタル面にも良い「手洗い」の効能

 仕事にひと区切りつき、すぐに「さぁ次!」とスムーズに移れればそれにこしたことはないが、頭を切り替えるのに何かちょっとした気分転換ができれば勢いもつくというものだろう。最新の研究では、なんとも身近で手軽な手洗い行為が気分の“リセットボタン”になることが指摘されている。

■手洗いで頭を“リセット”できる

 カナダ・トロント大学がこの6月に発表した研究では、ウェットティッシュで手を消毒した者の知的作業の優先順位は、より融通か利くように変化することが報告されている。つまり手洗いをした後は、目標を修正したり別の目標に切り替えたりしやすいということだ。

 認知心理学の分野でプライミング(Priming)という概念があるが、これは先行する情報や刺激によって後の認識に無意識に影響を及ぼすことである。カレー店の看板や広告が多い通りを歩いてから昼食を何にするか決める時には、カレーがより意識にのぼりやすくなるといった些細なことから、偶然に観賞したドキュメンタリー映画に感動して自然保護活動に目覚めるといったことまで、日常生活の中でプライミングは無数に起きている現象だ。

 実験に参加した大学生にはそれぞれこのプライミングが組み込まれたワードゲームが課された。つまり解答のヒントになるような言葉を前もって見せられてからワードゲームに取り組んだのだ。そして実験参加者は2グループに分けられ、一方のグループはウェットティッシュで手を拭いてから課題に挑んでもらった。


Daily Mail」より

 こうして収集した解答データを分析すると2グループの違いが浮き彫りとなった。手をきれいに拭ってからワードゲームに挑んだグループは、もう一方のグループよりもプライミングの影響を受け難いことがわかったのだ。

 ということは直前に行なっていた作業とはまったく別の作業に切り替える場合などには、頭を“リセット”するために手を洗ってみてもよさそうである。また、重要な問題に対して先入観をなるべく取り除いた状態で慎重に考えたい場合も手洗い行為が有効に作用するかもしれない。

 手洗い行為がメンタルに及ぼす影響を探った研究はこれが初めてではなく、これまでも手洗い行為が非道徳的行為の罪悪感に影響を及ぼしたり、自由な選択において不規則性を生じさせることなどが報告されている。

 さらなる研究が求められているが、少なくとも今回の研究では、手洗い行為は目下の対象をいったん心理的に分離させる機能があることが指摘されることになった。つまりそれまで専心していたものを手を洗うことで客観的に見ることができるようになるのだ。ちょっと頭の中を整理したくなったとき、この手洗いの効能を活用してみてもよいだろう。

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