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影の職種「レタッチャー」がこっそり教えるグラビア撮影の舞台裏

2017.09.07

 その仕事の成果を公言できない影の職業レタッチャー、その知られざる世界の後編である。後編であるが、前編を読んでない人は、まず先に読んでよ前編

 そんな前編でも書いたが、一番初歩的な、そして需要の多いレタッチャーの仕事といえば、肌をキレイにすることである。シミやソバカスを除去するという、まぁ美肌メイクのような作業をパソコン上で行うワケだ。では、『SNOW』に代表されるスマホの顔認識ソフトでの美肌効果と、レタッチャーの手作業職人技による美肌効果がどう違うのか? スマホソフトの場合、荒っぽくいっちゃえば、コンピューターが顔を認識し、そこにあるシミやソバカスを一括して取って、シワも見えないように肌全面を一気になめらかにしちゃう。

 しかしここには問題がある! もし千昌夫がこの一発美肌を行えば、眉間のホクロもなくなっちゃって、それはもう千昌夫じゃなくなっちゃうのだ! って書いたけど、ごめんなさい、最近、千昌夫ってリアルにホクロを取ったのね……ん~じゃあホクロで二人を判別しているマナ・カナなんかどっちがマナだか、どっちがカナがかわかんなくなっちゃうのだ! まぁこれは極端な例だけど、取っていいシミやホクロがあれば、取っちゃまずいだろっていうシミやホクロもあるのだ! シワだってそうなのだ。それをレタッチャーは完璧に行う。美肌効果を行ってもマナとカナの区別が付くのだ!!

 しかし、こんな作業はレタッチャーにとっては簡単すぎる仕事である。現実はもっともっと無茶ぶりな写真修正のリクエスト応えている日々なのだ! そんな無茶な写真修正にどんなものがあるのか? 実は小学館にはこの影の職業・レタッチャーのみが在籍する部署が存在する。その名も『写真管理室・ラボ課』。そのレタッチャーのみなさんにトンデモ仕事の数々をうかがった。ちなみに4名のレタッチャーから構成されたこのセクションが、小学館別館の地下といういかにも影の職業っぽい場所にあるのは、偶然だろうか?

「いやいや、もともと銀盤写真の頃は現像やプリントを担当する部署だったから、その名残で地下なんですよ」とは、ラボ課・課長、レタッチャーズのボス、日下部利人である。「レタッチ作業は一般的な画像加工ソフト『フォトショップ』で行ってますが、これはお金さえ払えば誰でも買える、使うことはできる。さらにフォトショップもどんどん進化していますから、色の違う部分の範囲を指定するなんていう作業も簡単におこなってくれます。そしてシミなんかを取る作業自体も基本的にはコピー&ペーストの単純作業です。それで、シミの部分に回りの色を乗せていく。基本的には簡単な技術です。でも反面、使う人の技術や経験によって、仕上がりに非常に大きな差がでる作業でもあるんです」

 機械よりも使う人の技術が大事ですか?「やり方も人それぞれですしね。肌の色合いを調整するのは、ワタシの場合、RGBのそれぞれの数値を変えて調整しています。RGBっていうのは光の三原色ですね。Rはレッド、赤。Gはグリーン、緑。Bはブルーで青。でも肌色調整の場合は、Gはいじらずに、RとBを変更するだけでうまく仕上がります、経験上

 RGBで画質を調整するっていうのが、レタッチャーの常識?「いやいや、トーンカーブで調整してる人の方が多いかな。トーンカーブとは画像加工ソフトにある機能のひとつですね。曲線で動かすことで、明るさやコントラストを調整できる。まぁRGBにしてもトーンカーブにしても、ようするにいかに使いこなせるかです。同じフォトショップを使っていても、どの程度数値を変えていくか? それは経験則が非常に重要になってくる。ちょっと変えると全然違う色になっちゃいますから。その中で我々がもっとも大事にしている『自然に見せる』という数値を見極めていく。色の修正だけではなく、修正する範囲をどのくらいにするか? 画像の一部分だけ大きくするにしても、どの程度大きくし、どれだけ小さくするか? その理想の数値を見極めて自然な仕上がりにする。その見極めが一番難しいんですが、いくらいいソフトを使っても、経験の浅い素人の仕上がりは、顔認識ソフトみたいな不自然なものになっちゃうんですよ。しかし、その自然な数値を見極めて、同業者にすら気付かれない仕上がりにする技術を持った人は、プロのレタッチャーの世界でもそんなに多くは存在しませんね

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