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ソニーがディープラーニングの開発環境「ニューラル・ネットワークコンソール」を無償で提供した理由

2017.08.31

■人工知能の「認識」を進化させたディープラーニング

「ディープラーニング」というのは、最近、人工知能関連の話でよく聞く言葉だと思うが、それは人工知能のなかでもどういう役割をはたすのか? について簡単に説明したい。

人工知能の処理のなかで、「検索」とか「判断」というのは比較的単純にプログラムで処理ができる。なぜなら、検索というは目的のデータと一致するものを探すだけだし、判断は一定の数字を決めて、同じ値か? 上か下かをロジックで処理することができる。

これに対して、難しいのが「認識」ということだ。たとえば、それが「猫」であることをプログラム的に記述するのは難しい。

「顔の上のほうの左右に目があって」

「2つの目の間のちょっと下に鼻があって」

「その下に口がある」

という識別のためのアウトラインを考えて見れば、それはよくわかる。猫でも猿でも人間でも、そのような言語的な定義では同じようになってしまう。そのうえ、目、鼻、口の認識のための条件も記述しなければならない。

人工知能において、この「認識」を言語的に記述、定義するという部分が難しく、長く足踏みをすることになった。

この認識処理を大きく進化させたのが、ディープラーニングだ。ディープラーニングは言語で記述するのではなく識別したいものの写真を大量に見せたりすることで、そのものの「傾向」を学習し、識別するという技術。ある意味、アナログ的な手法だ。

前述のように「猫」を識別したければ、大量の猫の写真を見せればいいことになる。ちなみに大量に猫の写真を処理すればするほど、的確に猫を識別できるようになる。

ディープラーニングは人工知能の認識処理を飛躍的に進化させた。

このディープラーニングは物の識別だけでなく、絵画の作風、自動車のドライビングなど幅広く活用でき、自動車の自動運転などにも活用されている。

また、近年、工場の自動化などが進んでいるのだが、その一部ではディープラーニングによってロボットハンドで「物を掴む」処理が実用レベルで可能になったことも大きい。ディープラーニングは多くのことを変え続けているのだ。

ちなみにこのディープラーニングにはGPU処理が必要となり、おかげで「NVIDIA」というメーカーはこの分野で大きく成長した。NVIDIAはもともとはパソコンのビデオカードを作っていたのだが、そのグラフィックプロセッサが人工知能に活用されるようになり、より利益率の高い仕事をすることができるようになって、実にラッキーだ。

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