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2017.08.06

あえてネット全盛の時代に見つめ直したい〝孤独な時間〟の重要性

 ITの発達で良くも悪くも1人でいろんなことができるようになっている。一昔前の海外旅行では添乗員同行ツアーが少なくなかったが、今はネットを活用することで個人旅行が簡単にできるようになった。そしてこうした個人主義的な傾向は実際に世界中で高まっているという。

■“個人主義”が世界的に増えている

 個人主義(Individualism)は西洋文化が生み出したイデオロギーであることから、欧米で尊重されて広く普及していくのはある意味では自然なことである。そういう難しい“イズム”の話は置いておくとしても、欧米以外でも世界的に個人主義的な考えと行動を持つ人が増えていることが最新の研究で指摘されている。

 カナダ・ウォータールー大学をはじめとする心理学研究チームが先日、学術誌「Psychological Science」で発表した研究では、世界的に個人主義が普及していることが報告されている。個人主義的な考えと行動が増えてくることは、その社会の社会経済的な発達と深く関係しているということだ。

 研究チームは世界78カ国の51年分に及ぶ各種の国勢調査記録を分析し、それぞれの社会の個人主義的特徴を探った。具体的には家族の規模、離婚率、一人暮らし世帯の割合などだ。

 その結果、わずかな例外はあるものの、世界的に個人主義化の波が劇的に広がっていることがわかったのだ。人々は自分自身で決断して自律的に行動し、文化的な価値において独立と個性に主眼を置く個人主義的な価値観が、それぞれの地域の文化的背景に関わらずグローバルに浸透してきているという。数値化した分析では、1960年代に比べて“個人主義”は世界平均で12%増加したということである。


Science Daily」より

 しかし例外もある。社会における個人主義的な行動において、カメルーン、マラウイ、マレーシア、マリの4カ国ではかなりの低下が見られるという。個人主義的価値観においては、アメリカ、中国、クロアチア、ウクライナ、ウルグアイの5カ国ではかなり失われているということだ。“個人主義”の象徴とも言える自由の国・アメリカで個人主義的価値観が低下しているというのは皮肉な話である。

 社会を個人主義に向かわせる要因にはその地域の自然災害の頻度や、感染症の流行頻度、過酷な気候などいくつかのファックターがあるが、最も強い関連があるのは社会経済的な発達レベルであるという。つまり豊かな社会であるほど個人主義が普及するということになる。具体的には専門知識労働の割合の高さや高い教育レベル、高い世帯収入などである。

 中国は他の国にはない複雑な社会経済面の歴史を持っているため、社会は豊かになっているのに個人主義的価値観が低下しているという唯一の例外的なケースになっており、中国については細部に及ぶ調査研究がさらに必要であるということだ。そしてこの世界的な“個人主義”の高まりは今後の世界にどにような影響を及ぼすのかについても今後の研究が待たれている。

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