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〝先延ばしグセ〟を解消する5つの科学的方法

2017.07.19

■先延ばしグセと優れた創造性の関係は?

 一方的に悪者にされている先延ばしグセだが、仕事や学業についてはともかく、実は話がクリエイティブな分野に及んだ場合に限っては、むしろ先延ばしが創造力を豊かにする可能性があるという説もある。

 米・ウィスコンシン大学のジヘ・シン教授は業務内容が異なる2つの企業の社員の仕事ぶりと上司の評価を調査した。特にその社員の仕事の早さと、上司が認めるその社員の創造性と革新性との関連を探ったのだ。

 分析の結果、なんと最も仕事が遅い、つまり先延ばしグセのある社員が上司から最も創造性に優れているという評価を受けていることがわかったのだ。


Independent」より

 ひょっとすると先延ばしグセと優れた創造性に関係があるのかもしれないと考えたシン教授は、さらに別の実験を行なった。実験参加者にビジネスのアイディアを考え出してもらったのだが、Aグループにはそのままの状態で回答してもらった一方、Bグループは5分間ビデオゲーム(『マインスイーパ』や『ソリティア』など)をプレイしてもらった後にアイディアを出してもらったのだ。

 提出されたアイディアを検証したところ、直前にゲームをプレイしたBグループのほうがクリエイティビティが28%高いことが導き出されたのである。つまり作業を5分間先延ばしにしたグループのほうが創造性が高くなったのだ。仕事の内容にもよりけりだが、“仕事が早い”ことは必ずしも上司の高評価を受けていないということにもなる。

 この研究に先駆けて、著書『Originals: How non-conformists change the world』で先延ばしグセのある者の思考はよりクリエイティブであることを指摘したアダム・グラント教授は、アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者であったマーチン・ルーサー・キング牧師や、イタリアのルネサンス期を代表する天才芸術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチにも先延ばしグセがあったことを主張している。

「私には夢がある(I have a dream)」で有名なキング牧師の名スピーチだが、元になるスピーチ原稿はだいぶ前から準備してあったものの、当日の演説の数分前まで本人によって加筆修正が加えられてあのような表現豊かな名演説になった経緯があるということだ。

 まだダ・ヴィンチはあの名作『モナ・リザ』を少しずつ描き進めては中断し、考え直して修正を加えながら完成を延々と先延ばしにし、なんと描きはじめて16年目にようやく出来上がったというウラ話を紹介している。

 もちろん、時間を惜しみなくふんだんに使えるということはそれだけ恵まれた環境にあるとも言えるのだが、先延ばしグセとは無縁な“せっかち”な傾向がある向きには一考に価する話題かもしれない。しかし社会生活を送る上で何事も先延ばしにしてあまりいいことはなさそうなので、先延ばしにしていいいのはクリエイティブ分野だけの例外と考えたほうがよさそうだがいかがだろうか。

文/仲田しんじ

フリーライター。海外ニュースからゲーム情報、アダルトネタまで守備範囲は広い。つい放置しがちなツイッターは @nakata66shinji

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