
■連載/カーツさとうの最強サウナ熱伝
前にも“ヘルシンキのサウナでは、サウナハットをかぶってる人とは一人も出会わなかった”って書いた。
そしたら、すでに自身3〜4度目になる北欧〜ロシアのサウナ旅行にいってる知り合いからこんなラインが来た。
『ヘルシンキでサウナハットをかぶってはしゃいでいるのは日本人観光客だけで、フィンランド人からは珍しがられているそうです』
そうか…。ここ最近、日本でもサウナハットが流行ってきてるし、フィンランドまでサウナ入りに旅行に行くって人も増えてきてるけど、ヘルシンキのサウナでもサウナハットかぶっちゃったか、日本人…。
もっと回りの雰囲気見てから入れよ、サウナ。たしかにヘルシンキでもサウナハットは売ってるよ。売ってるけどさ、あれは、サウナ室内でヴィヒタでウィスキングをする施術者が被る為に売ってるんじゃないの。なにしろウィッスキングされる方は横になってて頭が下の方だからいいけど、施術する方は立ってて頭が温度でいうと20度くらいは高い所にあるからさ。
それに客ならば頭がのぼせたら好き勝手にサウナ室から出れるけど、施術する方かは仕事だから出れないもんね。だから頭が熱くならないように被る。
あとはフィンランドでは北部のラップランドの、それもロシア国境に近い地区で行われる、ロシアのバーニャのように、途切れることなくストーブに水をかけ続け、常に頭の上の方から熱い熱気が降り注ぎ続けてるタイプのサウナに入る場合に被るもんだろうなァ。
ヘルシンキのような、ロウリュも3〜5分に一回くらい。マイルドな中で会話を楽しむようなサウナでは必要ないってのが、あっちの常識なんだね。
もしかすると、ヘルシンキで売ってるサウナハットって、浅草の仲見世で売ってる外国人向けの日本人は絶対着ないようなテロンテロンの化繊の安和服みたいなもんなんじゃないか? って気すらする。
で! 日本で主流のタオルで仰ぐロウリュサービス……正式名称アウフグースの場合はサウナハットをかぶるのか? 本場のドイツでアウフグースの世界大会っていうのがあるんだけど、それの動画を見てみると、仰いでもらう客の5人に1人くらいがサウナハットをかぶってる状態。まぁかぶってない人のが多いんだよ。まぁ好みもあるけど、
「かぶってるのはサウナマニア!」
みたいなことはまったくねェな、こりゃ。