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兄弟姉妹犬の運命を分ける人との出会い

2017.07.01

そうおっしゃるFさんの心の中には、常にある想いがあった。それは、子供の頃の消えない記憶。小学生の時に子犬を連れ帰り、「飼いたい」とご両親にお願いをした。一旦は反対されたものの、自分で世話をするならと許してもらえたのであるが、子供のこと、散歩やワクチンの必要性については知らず、まだ野良犬が多かった時代でもあり、時々放すこともあれば、ごはんを与えているだけで十分だと思っていた。やがてその犬は赤いオシッコをするようになり、フィラリアに罹って亡くなってしまう。

「子供だと犬の飼い方などよくわかりません。どうして周囲の大人はそれを教えてくれなかったんだと思ったりもしました。今でも“ごめんね”という気持ちが残っていて、時々その犬の夢を見ることがあるんですよ。以来、犬は好きだけど、簡単に飼ったらいけないと考えるようになりました」

時代や地域性、環境、年齢などもあって、最初から犬を上手に飼える人のほうがずっと少ないだろう。大なり小なり失敗をすることは多々あるものだ。しかし、そこから学び取って次の命に活かせるかどうかはその人次第。

実はみぃの相棒猫とらは、Fさんが教師を務める学校に捨てられていた4匹の子猫のうちの1匹である。うめから始まり、飼い主を必要とする犬猫たちをFさんが迎え入れているのは、もしかしたら幼い頃に飼っていた犬へ送るレクイエムにも似ているのかもしれない。

「犬は物でも商品でもありません。流行れば業者は犬を増やし、それが終われば飼育放棄。避妊手術をせずに無責任な飼い方をしたなら、かわいそうな子犬がたくさん生まれることになる。そうした裏にはどれだけの犠牲があるのかということを知って欲しいです」

多くの犬たちが、出会った人間によって運命が決まると言っても過言ではないだろう。たろやじろたちはきっと幸せな犬生を送れるはずだ。Fさんご夫婦と出会えたのだから。

「最初はがさつだったたろとじろも、“おじさん”の域に入ってやっと落ち着いてきました。これまで犬と一緒に旅行に行ったことはないので、今年はたろとじろを連れてどこかに行ってみるというのが目標でもあります。まぁ、まだちびはお預けですけどね」

近いうちに、見知らぬ土地に吹く風の匂いを楽しむたろとじろの姿が見られるに違いない。そのうち一緒に連れて行ってもらえるように、ちびも、頑張れ!


先代犬うめの“命”は、たろやじろたちに受け継がれている/©F

取材・文/犬塚 凛

構成/ペットゥモロー編集部

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