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飼い主なら知っておきたい〝猫エイズ〟のこと

2017.05.17

■連載/ペットゥモロー通信

Dr.林のにゃんこの処方箋

猫免疫不全ウイルス感染症について

FIVとも略されているこの病気は、長い潜伏期間の後に免疫不全状態に陥り、日和見(ひよりみ)感染や悪性腫瘍を引き起こします。ちなみに日和見感染とは健康な時には病気にならないことを言います。ヒト免疫不全ウイルス(HIV:エイズ)と同様の性質を持つため、FIV感染猫はHIVのモデル動物としてしばしば用いられていたこともあるそうです。

このウイルスの感染源は、すでに感染している猫達です。この猫達と接触することで感染が成立します。空気感染などはしません。一番多いのは喧嘩によるものです。交尾でもうつりますが、喧嘩ほどではないと言われています。ただし、極度に仲の良い子同士の場合、濃厚な舐め合いっこで感染する可能性はあるようです。

つまり、完全室内飼育にすることでほぼ100%感染を防ぐことができるというわけです。また、うっかり脱走してしまった時のためには避妊去勢を受けておくべきでしょう。

そして、最も気になるところの「人に感染するかどうか」ということですが、ご安心ください。猫のエイズと人のエイズは種類が異なるウィルスで猫エイズウイルスが人に感染することはありませんし、またその逆もありません。

猫エイズウイルス感染後の経過について

第1ステージ(急性期):ウイルスが活発に活動し猫の免疫と激しく闘う時期。猫は急に体調を崩しだし、熱が出たり、出なかったりを繰り返します。また下痢や鼻水がしきりに出るようになり、リンパ腺が腫れます。

第2ステージ(無症状キャリア期):健康な猫と変らない時期。ウイルスはリンパ球の中に潜んで眠りにつきます。免疫機能の方も敵を見失い、いったん風邪が治ったかのように元気になります。

第3ステージ:エイズ関連症候群といわれる症状が出る時期。慢性的な口内炎/皮膚炎/下痢等を繰り返したり進行させたりしながらだんだん症状が重くなっていきます。

第4ステージ(終末期):免疫不全症に陥る時期。猫エイズ発症(猫後天性免疫不全症候群)。免疫機能を司るTリンパ球が極端に減少し、免疫機能がほぼ麻痺してしまいます。日和見感染や悪性腫瘍が出るようになり、死に至ります。

診断は院内の血液検査(抗FIV抗体スクリーニング検査)によって行うことができ、これは15分ほどで結果が出ます。だだし感染から間もない場合や免疫不全状態にある猫さんからは院内検査では検出できない可能性があります。またFIVワクチンを接種している猫さんでは結果が陽性となります。そのような場合には外注検査(FIV抗原を検出する検査)を行うという方法もあります。

また抗FIV抗体はお母さんの初乳から子猫さんに移行するので、子猫さんでも院内の血液検査で陽性反応がでることがあります。ただこの移行した抗体は一定期間をすぎるとなくなってしまうため、生後6か月以内の子猫さんで一度陽性と反応がでた子でも6か月齢以降に再検査すると陰性と判定されることがあります。


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