
■連載/ペットゥモロー通信
イタリアの研究チームによって解明された犬のしっぽの意味とは
犬がしっぽを振るのは嬉しいからだといわれていますが、右に振るか左に振るかでは違う意味をもつことが、2007年にイタリアの研究チームによって発見されました。
研究チームは、30頭のミックス犬を、飼い主、知らない人、猫、面識のない強そうな犬、にそれぞれ対面させ、しっぽの振り方を計測しました。その結果、飼い主には大きく右に、知らない人にはかすかに右に、猫には小さく数回右に、面識のない強そうにな犬は左にしっぽを振るという結果が出ました。
またこのとき、犬同士で相手のしっぽの向きを理解しているかという実験も行われました。結果は、右にしっぽを振る犬の映像を見た時より、左にしっぽを振る犬の映像を見たときのほうが、対象の犬の心臓の動きが激しく落ち着きのない様子を見せました。このことから、犬は他の犬の感情をしっぽの向きで認識しているということがわかりました。
人間の場合、右脳はネガティブ、左脳はポジティブな感情と関連があり、右脳の動きが左半身、左脳の動きが右半身に表れるといわれてますが、ある意味、犬も人間と同じような結果が出たわけです。
愛犬のしっぽが右に振られているか、左に振られているか、意識して観察してみてはいかがでしょうか。
文/大原絵理香
構成/ペットゥモロー編集部