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2017.04.24

男性がセクシャルな刺激を受けると財布の紐がゆるむ理由

ディスカウントしたのに売れない!?「安いと困る」心理のメカニズムとは

 新学期を迎えて高級ランドセルが品切れになるほどの売り上げを見せた一方、大手100円ショップ各社が最高益を更新しているように「消費の二極化」が進んでいる。要求水準以上のモノを安く提供すれば売れるのは当然だが、高級ブランド品など実用性を考慮すれば贅沢品でしかない商品に一定の需要があることも事実だ。ではなぜ時に消費者はあえて高い買い物をするのだろうか。

■アート作品の品定めには評価者の帰属意識の強さがあらわれる

 特に現代芸術など、アート作品の価値は素人にはなかなかうかがい知れない一面がある。もちろん、自分が気に入った作品を自分なりに自由に楽しむといったスタイルもあるとは思うが、専門家の評価や美術史に立脚した視点もまた、アートへの造詣をより深めるものになるだろう。

 オーストリア・ウィーン大学の研究チームが昨年12月に発表した研究は、アート作品の楽しみ方に社交性と経済状況がどのような影響を及ぼしているのかを探っている。

 実験に参加した大学生たちに一連のアート作品の数々を評価してもらったのだが、その前に芸術の専門家の解説を聞きどの作品が高く評価されているのかを教えられ、すでに評価を行なった3つグループの評価内容も知らされた。3つのグループはそれぞれ、別の大学生のグループ、美術専門家のグループ、同じ年頃の大学を中退し無職で生活保護費を受給している者のグループである。そして一方でこれらの事前の情報をまったく伝えられず主観的に一連のアート作品を評価したグループ(コントロールグループ)の評価内容との比較分析を行なった。

ディスカウントしたのに売れない!?「安いと困る」心理のメカニズムとは
Science Daily」より

「専門家や別の大学生グループが高く評価しているアート作品を同じように高く評価している結果になりました。そして大学中退者のグループが低く評価している作品を、逆に高く評価している傾向もわかりました」(研究論文概要より)

 2つめの実験では、一連のアート作品の価格(ランダムに値付けしたウソの価格)を知らせたうえで、アート作品を評価してもらった。するとやはり高価なアート作品ほど高い評価を下す傾向も浮き彫りになった。つまりウソの価格であったにしても、高額の値をつけることでその作品の評価が上がるのだ。

 この現象はフランスの社会学者である故ピエール・ブルデュー氏が提唱した「社会的区別理論(social distinction theory)」で説明できるということだ。アート作品の評価には、評価者のソーシャルな帰属意識の強さや忠誠心があらわれているという。その社会への参加意識や遵法精神が高い者ほど、すでに高評価を受けているアート作品などをより尊重するのだ。そしてこの態度は、別の価値観を持つ望ましくないグループからの決別を意味するものでもある。

 購入することで高い帰属意識や忠誠心を示すことができる物品であれば、高額な出費を厭わない人々も存在するのである。安くてはダメでそれなりに高価であることに意味があるのだから、必然的に大枚をはたくことになるのだ。

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