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シャープの蚊を捕獲する空気清浄機を生んだ1枚の企画書

2017.04.22

2016年も数々の画期的な商品が登場した。これらの開発はいったい何がきっかけだったのか——。誕生につなげたそれぞれの企画書に注目した!

東南アジアで発案された商品の〝逆輸入〟に成功!!
世界唯一! 蚊を捕獲する空気清浄機

シャープ『蚊取空清 FU-GK50』

■薬剤いらずでニオイもなし!
 シャープ『蚊取空清 FU-GK50』オープン価格(実勢価格約3万7000円)

「紫外線に近寄る」「黒色の物体に集まりやすい」「暗く狭いところに隠れる」など、蚊の習性を利用。空気の吸引口に、蚊が反応するUVライトを搭載し、本体を黒色にすることで蚊をおびき寄せ、吸い込み口の内部にある粘着式の「蚊取りシート」で捕獲する仕組み。世界初の蚊取り空気清浄機。

◎ビジュアルの多用で言語の壁を突破

 次から次へと新機能が搭載され、すでに〝飽和状態〟にあると見られていた「空気清浄機市場」。そこへシャープが世界初の機能を持つ商品を投入した。

 上掲写真のように、見た目はスタイリッシュだが、白いボディーが中心の空気清浄機としては珍しく、色は黒のみ。実は、そこにも新機能の秘密がある。

「蚊は黒い物体の周辺に集まりやすい習性があり、蚊を集めるために黒のみにしました」とシャープの冨田昌志さん。同社の新商品は、〝蚊取り〟機能を搭載した空気清浄機である。本体の背面にある小窓から蚊を吸い込み、内部の粘着シートに捕獲される仕組みだ。

 ここ数年、蚊によって媒介されるデング熱やジカ熱などが世界中で問題になり、様々な対策商品が開発されている。実は、この商品の発案は、マレーシアの担当者によるものだった。マレーシアを含むASEAN諸国では、日本のように空気清浄機の需要は高くない。だが、日本の家電製品に対する信頼性は高く、担当者はヒットを予感した。

 提案を受けた冨田さんはすぐに日本国内向けとASEAN諸国向けの企画書をほぼ同時進行で作成。その後、商品はマレーシアで先行発売され、予想どおりヒットした。国内でも2016年4月の発売以降、品薄状態が続く人気ぶりだ。企画書の作成にあたり、冨田さんは左のような5つのポイントを意識。ビジュアルの多用にこだわったという。

「まず日本語で作成し、その後、各国向けに翻訳していったのですが、ASEAN諸国では様々な言語が使われています。翻訳には時間と手間もかかるし、微妙なニュアンスが伝えきれない可能性もある。そこでイラストや図、動画などを多用しました」

 企画書を〝グローバル化〟させる際の大きなヒントでもある。

本体背面にある吸い込み口

本体背面にある吸い込み口は蚊が隠れたくなる黒い小窓に。内部のUVライトの点灯で蚊を誘い、気流で一気に吸い込む。

冨田昌志さん
シャープ

健康・環境システム事業本部
空調・PCI事業部 副事業部長
冨田昌志さん
入社以来、30年以上、商品企画の仕事に携わる。すでに数百もの企画書を作成するベテランで、数々のヒットを生む。

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