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世界を席巻するアメリカ流ITビジネスに立ち向かう日本人起業家(2017.04.21)

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少子高齢化による市場の縮小傾向を受け、様々な日本企業が台湾、ベトナム、タイなどへ進出している。だが、それら企業を尻目にアメリカで新規事業を立ち上げた日本人起業家がいる。HOMMA,Inc.の本間毅氏だ。彼はソニー、楽天等でグローバルな活躍をしてきた人物。話を聞くと、世界を席巻するアメリカ流のITビジネスに、日本人起業家がどう対抗するかが見えてきた。

■つくりたかったのは“住宅版TESLA”

 本間氏には、原風景があるという。

「会社員としてアメリカに赴任したとき、衝撃を受けたんです。日本企業のプレゼンス(存在感)があまりにも低い、と……」

 シリコンバレーに日本人がいないだけでなく、日本企業は“勝ちパターン”に乗り遅れているとも感じた。

「Uber(タクシー)やAirbnb(民泊)を例にとるなら、業種こそ違え『“持っている人”と“使いたい人”をアプリで結びつける』といったパターンは同じです。ほかにも……現在はインターネットやAIがすべての産業と結びついていく時期ですよね。だからこそ、自動車ならTESLA等の“自動運転車”、家電なら“スマート家電”を開発している企業は“勝ちパターン”に乗っていると思います。しかし……」

 日本企業の進出は遅れていた。そんな中、彼は大きな盲点を目にした。

「逆にアメリカでは、住宅産業がまだ成熟していなかったのです。ならば、私の手で“住宅版のTESLA”をつくり、アメリカの住宅市場を変えられないかと考えたんです。

■『水漏れです』の警告だけでは無意味だ

 本間氏は学生だった1995年にウェブ制作・開発を手掛けるイエルネットを起業し、その後はソニーや楽天で活躍したグローバル人材だった。そんな彼は、シリコンバレーで生活感あふれる違和感を持った。それは「家が高い」こと。

「建築費は日本の2倍ほどかかり、日本国内なら3~6カ月で建つ家がアメリカでは1~2年以上かかることもあるんです。しかも、いくら調べてもソリューション(解決策)がない。アメリカには日本のような住宅メーカーがなく、工務店にあたる業者が家を建てるんです。工法も異なります。日本の場合、お風呂もキッチンも大量生産されたユニットを設置していくだけだから安くて納期も短い。一方アメリカは、在来工法(工務店の人が一からつくる)。だから高くて時間もかかるんです」

 ならば日本の住宅メーカーのアメリカ進出を手助けしよう――とは思わなかった。

「私はこれを“勝ちパターン”にのせようと思ったんです。これが“住宅版のTESLAをつくろう”と考えたきっかけでした」

 2016年5月に楽天を退職。人脈を活かして楽天の三木谷浩史氏、元オプトの海老根智仁氏、メルカリの山田進太郎氏など錚々たる面々から資金を集め、アメリカ、カリフォルニア州のシリコンバレーに中古住宅を購入した。本間氏はこれを、外壁と柱だけ残してスケルトン化し、部屋の中、電気系統、水回りなど、家中に様々なセンサーをつけた。温度、湿度、音、室内の動き・明かるさなど、様々なデータが集約され、AIによって管理される。これにより、住宅は住んでいる人がどんな状況かを把握し、判断し、アクションを起こすようになる。

「仮に外出中に水漏れがあったとします。いまは、スマホに『水漏れです』と情報が送られてくるくらいが現実的ですが、それだけじゃ困りますよね(笑)。我々の住宅は、『水が漏れていたのでとめました』はもちろん、インターネットで配管工の方を呼ぶというアクションまで実現しようとしています。玄関はスマートロックだから、配管工の方にパスワードを送信し、この方だけ入れるようにできます。すなわち、本人が帰るまでに、住宅が勝手に水漏れを修理してしまうイメージです(笑)」

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