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2018.04.24

生物のような動きで活躍の場を広げる小さなロボットたち

 神は自らに似せて人を作った−−。

 というのは聖書にある文言だが、同じようにこれまで人類は自分に似せてロボットを作ってきたのかもしれない。人間の仕事を肩代わりさせるためのロボットなのだから、それはごく自然な設計思想だ。しかし昨今、人間の動きとはかけ離れた動物の動作や能力を取り入れたロボットがいろいろと開発されている。

■小さくてデリケートなモノを優しく扱う“ロボット触手”

 壊れやすいものでも人間は経験とコツである程度は適切につかむことができるが、これをロボットにやらせようとするとなかなか大変な作業になる。しかし人間の身体構造や動作という枠組みを外して考えれば、実はそこにはいろんな可能性が広がっているのだ。その中でも今注目されているのが“触手”だ。

 タコの足やゾウの鼻、あるいはオナガザルの尾のような「触手」は、壊れやすいものを優しく“真綿でしめるように”つかむことが得意なことから、最先端のロボティクスでも研究されている。そして米・アイオワ大学のジェイ・キム氏が主導する研究グループは先頃、きわめて小さな“ロボット触手”を開発したことを発表した。

「多くのロボットは基本的に2本の指でモノを挟んでつかもうとしますが、この“ロボット触手”はモノにやさしく絡みついて包み込むようにしてつかみあげます。小さくてデリケートなモノを扱うのにこのロボット触手はとても適しているのです」(ジェイ・キム氏)

 このロボット触手の全長は5〜8ミリで、触手の直径は100マイクロメートルと人間の髪の毛ほどのサイズだ。液体シリコンラバーの中に光ファイバーを浸して作り、ボディは伸縮性のあるチューブ状の構造になっており、注射器のようなポンプを使って内部の圧力をコントロールすることで「触手」を動かすメカニズムになっている。実験でこのロボット触手はウエストが400マイクロメートルしかない小さなアリを傷つけることなく巻きつき優しくつかみあげることに成功している。

小さくてデリケートなモノを優しく扱う“ロボット触手”
小さなアリを傷つけることなく優しくつかむ“ロボット触手”。

◎動画はコチラ

 今のところ主に医療への応用が考えられており、極めてデリケートに行なう外科手術(Minimally invasive surgery、低侵襲手術)や、将来的には血管内手術をサポートする役割も期待されているということだ。人間にはない身体パーツで独特の動きを見せる“触手”に着目したロボティクスには、もちろん医療以外にも様々な応用が考えられる。ひょっとすると全身が“触手”として機能するヘビのようなロボットも近いうちに登場するかもしれない。

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