
家賃に加え、毎月引き落とされる管理費。イマイチ何に使われているのかわからないし、値上がりすることもあり、納得できないまま支払っているという人も多いのではないだろうか?
しかし、掃除が行き届いていなかったり、メンテナンスがきちんとされていないマンションは、住み心地が悪いだけでなく、中古として売りに出されるときも、「ここに住みたい」と思ってもらいにくくなり、マイナス評価される可能性がある。つまり、管理の善し悪しは、資産価値にも影響する。マンションの資産価値を維持するため、管理費や修繕積立金は必要なお金なのだ。
不動産ビッグデータでビジネス展開するスタイルアクトが以前、1993年以降に首都圏で分譲されたマンション2.3万棟の管理費を調査した結果、管理費単価が高くなりやすい物件の特徴が明らかになった。管理費単価は、管理会社への委託状況や共用施設の内容、エリアや新築時の価格などの物件グレードによって差があり、大きく4つにまとめられるという。
<特徴1> ワンルームマンションの管理費単価は、ファミリータイプの2倍以上
マンションの平均面積帯別に管理費単価(平米あたりの管理費)を集計した結果、マンションの平均面積帯によって管理費単価が大幅に変わることがわかった。平均面積10平米台の物件は436円、20平米台は361円と、平均面積80平米台までは、面積が広くなるほど管理費単価は安くなる。
一方、平均面積が90平米台以上になると、面積が広くなるにつれて高くなる。管理費単価が最も高いワンルーム(436円)と、最も安い80平米台のファミリータイプ(178円)を比較すると、ワンルームの管理費単価はファミリータイプの2.5倍となることが判明した。
<特徴2> マンションの新築時平均価格が高いほど、管理費単価が高くなる
マンションの新築時平均価格(※)別に、管理費単価を集計した。その結果、新築時平均価格が3500万円以下の物件は管理費単価が168円であるのに対し、新築時平均価格が1億500万円超の物件では462円と、マンション価格が安い物件と高い物件で3倍近くも差があった。
その理由は、管理サービスの違いにある。物件価格が高いマンションは、それに応じた共用設備を備えていたり、24時間有人警備やコンシェルジュのような手厚い管理体制があったりするため、管理費もそれだけ高くなるのだ。
※新築時平均価格とは:70平米換算した場合の平均価格
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