■新ブランド投入で市場のテコ入れを図る
最後に、『ラク揚げ パン粉』以外の新製品についても簡単に触れておきたい。
例えば家庭用常温製品では、パスタソース市場をけん引している1人前レトルトパスタソースで、新シリーズ『マ・マー 具っと贅沢』シリーズを発売。〈デミグラス仕立てのミートソース〉〈ソーセージと野菜のナポリタン〉〈3種の旨だし きのこソース〉の3種を投入する。
同社の調査によれば、1人前レトルトパスタを購入する際に重視することは、味の良さもさることながら、「食べ応えがある」「信頼おけるブランドである」「具材の良が多い」といったことも重視していることが判明。そこで、歴史ある信頼のブランド『マ・マー』から、満足できる具材量と手間と時間をかけてつくった1人前パスタソースの新シリーズを発売することにした。ミートソースの場合は、牛肉と豚肉をふんだんに使用しただけでなく、しっかり煮込んだデミグラスソースとミルポワ(炒めた香味野菜)を使用するなど、質・量ともに贅沢感を追求した。
また、家庭用冷凍食品では、新たなスタンダードブランド『マ・マー THE PASTA』シリーズを発売。冷凍パスタのスタンダードとし、近年横ばいが続いている冷凍個食パスタ市場の拡大を目指すという。
『マ・マー THE PASTA』シリーズは、同社の『マ・マー 金のスペシャリテ』シリーズを大幅に刷新したもの。ナポリタン、ミートソース、カルボナーラなど全7種類を用意した。レギュラー価格帯でありながらソースの品質に徹底的にこだわり、いつもの冷凍パスタを、もっと美味しく食べたいという消費者の欲求を満たす真のスタンダードとして誕生させた。
そして業務用では、同社が正規輸入代理店として取り扱っているイタリアのパスタブランド『DE CECCO(ディ・チェコ)』の業務用冷凍パスタ4種を発売。注目は、IQF(Individual Quick Frozen:バラ凍結)されたペンネ『No.41 ペンネ・リガーテ』である。一つひとつがバラバラの状態で凍結されており、ムダなく使いたい量だけ使えるほか、乾物と違い茹で時間がかからないのが特徴。乾物から茹でる場合は12分かかっていたが、これならわずか30秒で済んでしまう。さらに、グラタンをつくるのであれば、茹でる必要はなく、冷凍のまま耐熱容器に入れてソースをかけて焼くだけ。飲食店の手間やロスを削減することが可能だ。
IQFされたDE CECCOの『No.41 ペンネ・リガーテ』
今春発売の新製品で同社は、『ラク揚げ パン粉』以外にも意欲作を多く送り出した。店頭で見かけたら要チェックである。
■関連情報 https://www.nisshin.com/
文/大沢裕司
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