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2017.02.25

会社の人間関係に悩む人こそ知って欲しい、矢作直樹さんに学ぶ「ひとりを楽しむ」発想術

東大病院救急部・集中治療部で長年、喫緊の問題に向き合ってきた矢作直樹さんは、仕事や人間関係に悩む人に大切なことは、「ひとり」を楽しむ発想だと説く。『ひとりを怖れない』を上梓したばかりの矢作さんに、その真意をたずねた。

◆「ひとりで読書しているようで実は著者と対話しているのです」

「ひとりで読書しているようで実は著者と対話しているのです」
中学・高校時代から、休み時間の教室でひとり読書にふけっていたという矢作さん。現在、自宅兼事務所の書棚には、たくさんの本が並び、ひとり読書が至福の時だという。

◎「知足」という発想で執着がなくなる

 皆さんは「ひとり」という言葉に、どのようなイメージをお抱きでしょうか。ひとりぼっち、孤独、寂しい、仲間外れ、窓際……そんなネガティブな印象が多いかもしれません。しかし私は、ひとりは自分を高めるのに必要な環境だと考えます。

 今年3月、勤務先の東京大学を任期満了退官しました。組織に属さず、ひとりになりましたが、とても清々(すがすが)しい気分。裃(かみしも)が取れたおかげで、自由気ままに立ち居振る舞うことができます。私にとってひとりは、とてもありがたい状況ですが、誰もが心の持ち方ひとつで、楽しく前向きに受け止められると思います。

 どんな環境であれ、人は自分が幸せだと感じていれば、他人の幸せを素直に願えるものです。ですから、人生最大の宿題は、自分が幸せになること。

 では、幸せとは何か。お金持ちになる、出世する、有名になる、モテる……。どれも否定しません。それぞれが人生の学びであり、貴重な経験だからです。

 ただし、いつまでもそれらに執着せず、「知足(足るを知る)」という発想で、自分がすでに満ち足りていると知ることも肝要です。私の周囲では、日々の暮らしや仕事に劇的なことはないけど、「何だか楽しい」と満足して生きている人がたくさんいます。私も毎日、温かいごはんが食べられるだけで満足です。

 ひとりになると、自分を取り巻く「空気」が変わります。例えば、会社など集団の中にずっといると、正直、疲れます。なぜなら、私たちは場の空気を読むからです。人は無意識のうち集団の意見に従い、時には自分の主張を押し殺し、行動していることも多いもの。しかし、ひとりになると、すべてを自分で判断しなければならず、自分で立ち、自分を律することが求められるようになるのです。

◎ひとりのようで実はひとりではない

 高齢化率も未婚率も年々上昇し、すでに「ひとり暮らし世帯」の数は「家族世帯」を上回りました。今後ますます増えます。

 現役ビジネスパーソンの方も、定年後や不測の事態が起きた時に、ひとりでどのような日々を過ごすかについて、今から少し意識しておいたほうがいいかもしれません。マスコミは「独居」について、ネガティブ情報ばかり垂れ流しますが、現実は違います。私の周りの多くの方は、楽しく暮らしています。

 ひとりになると、何より好きなことに没頭できます。私の場合は読書。本を読みながら、傍線を引いたり付せんをつけたりする時間が、至福の時です。ひとりで読書ばかりしていて、寂しくないの? と思う方がいるかもしれません。しかし、本とは「時空を超越する道具」です。時間と空間を越えて著者と読み手が意識を共有し、一対一の対話ができる道具。そう考えれば、寂しいはずもありません。

 少し難しい考え方かもしれませんが、そのように意識を変えることで、ひとりで何かをしているようでいても、あらゆる行為が実はひとりではない、と気づきます。皆さん、ひとりの時間を怖れず、もっともっと大切に、楽しく過ごしましょう。

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