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2018.02.26

仕事が行きづまった時に役立つ行動心理学

 好きな仕事に情熱もって取り組むことは、多くのビジネスパーソンとその予備軍にとって理想的な社会人生活だろう。やりがいを感じる仕事であれば自ずから熱が入るであろうが、毎回そのような仕事に恵まれるわけではないことも現実だ。また、組織の中であまり自分が望んでいない仕事を担当させられることもある。このような状況の中でも、熱意を持って働けるようになる秘訣はあるのだろうか? 昨今、いくつかの興味深い研究や記事が発表されているようだ。

■仕事は“後から好きになる”ことができる

 そもそも日本国憲法では勤労は国民の義務であり、社会道徳面から見ても勤勉に仕事に取り組むことは長らく美徳であるとみなされてきた。欧米ではキリスト教プロテスタントに端を発する労働観の影響で「仕事は天職でなければならない」という考えも根強いという。では人々はどうやって仕事に意義を見出しているのだろうか。先頃、心理学の学術サイト「Personality and Social Psychology Bulletin」に発表された論文では、働く人を2つのタイプに分類している。

災いが福に転じることは意外と多い!?仕事が行きづまった時に役立つ行動心理学
SAGE Journals」より。

 1つめのタイプは、仕事を愛することはその仕事と当人の相性の問題だととらえる考え方だ。この観点に立てば、自分が愛し得る仕事に就くことがそもそものスタートラインである。このタイプを「自己決定型」(Fit view)と呼んでいる。

 もう一方のタイプは、どんな仕事であれ情熱をもって取り組んでいれば、そのうちに仕事が愛せるようになるという考え方だ。これを「成行(なりゆき)発展型」(Develop view)と呼ぶ。研究ではアメリカ人をこの2つのタイプに分類して、仕事に対する考え方や、日々の勤務態度などへの影響を分析した。

 2つのタイプの相違は、下記の仕事のどちらを選ぶかできわめて良く現れてくる。

1、楽しめるが賃金が少ない仕事
2、あまり楽しめないがより賃金の高い仕事

「自己決定型」は「1」を選び、「成行発展型」は「2」を選ぶ傾向があるということだ。おそらく「成行発展型」は仕事を続けているうちにやがて楽しくなってくるだろうと見込んでいるのだ。 そして興味深いことに、一定期間就業した後の仕事の満足度や達成感という点においては、「自己決定型」と「成行発展型」のどちらも同じくらい今の仕事が自分に合っており、それなりの成功体験を味わったと考えていることがわかったのだ。当然ながら、「成行発展型」のほうが、就業開始時点よりも仕事を好ましいものと考えるようになったのである。

「自己決定型」は仕事に対して強い結びつきを感じており、自分に合った仕事でなければ情熱は持てないと感じている。一方、「成行発展型」は当初自分に合っていない仕事だと感じても、どこかの時点で面白くなるのではないかという期待も同時に抱いており、熱心に働くことによって、結果的に自分に相応しい仕事にしてしまうのだ。研究者たちは今後さらに多くの労働者を対象にした研究が必要であるとしながらも、今回の研究は仕事の選択肢が少ない状況にある人たちや、望む仕事に就けない「自己決定型」の人々に対して、希望を伴うアドバイスになるとしている。なぜなら、仕事は“後から好きになる”ことができるからだ。

 気が進まない仕事や、意に反して任された担当などでも、ともかく少しは続けてみなければわからないということになる。取り組んでいるうちにその仕事の面白さがわかってくるケースは、一般的な想定よりもずっと多いということだ。そして特別な組織を除き、キャリア形成は決して一本道ではなく様々な道があるということにもなる。と、このように考えれば今は不本意と感じている仕事にも少しは熱が入るのではないだろうか。

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