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なぜ、犬による子どもの咬傷事故は減らないのか?

2017.02.10

■連載/ペットゥモロー通信

幼い子供というのはたいてい動物に興味を示すものだ。絵本の中、近所で飼われている犬や猫、動物園で飼育されている動物たち。中でも子供たちにもっとも身近であるのは、やはり犬や猫だろう。

しかし、ここで1つ気をつけなければならないことがある。それは、咬傷事故。

幼い子供は不安や怯えを示す犬を認識しつつも、警戒することなく近寄ってしまう傾向にある。

2001年の調査データながら、アメリカにおいて救急病院で治療が必要であった犬による咬傷患者36万8,249人の内訳を見てみると、もっとも多いのが5~9歳の子供で15.2%、次いで10~14歳の子供が13.4%、0~4歳の幼児が13.3%と上位を子供が占めており、トータルでは14歳以下の子供が約42%ということになる。15~24歳では7%台であり、25~44歳では12%台となっているが、16歳以降の咬傷事故については仕事と関連しているケースが多かったそうだ。

男女では男性が55.1%で、女性は44.9%と、やや男性のほうが多くなっている。

また、ケガをした部位について見てみると、0~4歳の幼児では頭部および首が64.9%と圧倒的に多く、次いで手と腕が27.0%。5~9歳の子供では頭部および首が41.5%で、手と腕が30.4%。10~14歳の子供では頭部および首が19.7%、手と腕が36.6%というふうに年齢が上がるごとに頭部および首のケガが減るのに反比例して、手と腕、そして脚のケガが多くなってくる(*1)。これは子供の身長と犬の口吻部との位置関係を考えれば一目瞭然だ。

一方、イギリスでの2013~2015年にわたる犬の咬傷事故のデータにおいても、0~9歳での発生件数がもっとも多くなっており(*2)、これらの結果からも、こうした事故に関しては子供たちが高いリスクにさらされていることがわかる。

そもそも、子供は「喜んでいる」「怒っている」「不安や怯えを感じている」といった犬が示す感情や態度、行動を適格に認識できているものなのだろうか? つい先日のこと、イギリスの心理学学会において、それをテーマにした研究結果が発表されたそうだ。

スタッフォードシャー大学のSarah Rose医師およびGrace Alridge医師らは、子供たちを4~5歳(57人)と6~7歳(61人)の2グループに分け、本物の犬の行動(様子)を示したそれぞれ15のビデオと画像を見せた。ビデオは6~11秒程度の長さのもので、聴覚的な情報としては犬の吠え声のみ。

その後、子供たちに、「この犬と一緒に遊びたいか?(この犬に近づきたいか?)」「嬉しがっているのか、怒っているのか、怖がっているのか、この犬はどう感じていると思ったか?(この犬にどんな感情を感じたか?)」という2つの質問をした。

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