
■連載/メンズビューティー通信
単なる筋トレでもストレッチでもない、新しい運動方法の「10秒ポーズ」。今回は、走ったり歩いたりするときに必要な筋肉を、一度にほぼ鍛えてしまう「カマキリのポーズ」を紹介しよう。
10秒ポーズ考案者の福田裕子、愛称・福田ゆうこりん先生に、ポーズのやり方を教えてもらった。
アスリートがおこなうアイソメトリックエクササイズを一般仕様に改良
ゆうこりん先生「10秒ポーズはやさしい体幹トレーニングです。<体を止めて、力を入れる>この方法は、大きな関節の動きをともなわないので、昔からケガや病気の回復を目指す人のリハビリとして使われてきました。
専門的にはアイソメトリックエクササイズとよばれ、筋肉の長さを変えずに、筋力を鍛える方法です。最大筋力の60〜70%の力を使って6〜10秒止める運動を、一日一回やるだけで筋力が維持・増強が期待できる方法です。
よくある体幹トレーニングも、多くは姿勢を止めて行うポーズです。私たちの体幹の筋肉は、体のぶれや崩れを防ぐために、アイソメトリック(等尺性筋収縮)な活動をしています。
けれど、スポーツ選手が行うような体幹トレーニングは、運動不足の体にはとてもつらく、難しいものでした。強すぎる負荷は、運動に不慣れなからだには負担となり、血圧を上げてしまうこともあります。
そこで、10秒ポーズは、これらの体幹トレーニングを、体の構造的原理を利用して負荷を軽く、運動に慣れない人にも取りくみやすいようアレンジしました。
また、手足の小さな動きを付け加えれば、体幹の安定性をさらに高めるレッスンになりますので、基本形から応用編へと、体操のバリエーションを増やしていくこともできます。
一見止まっているようでも、体は微細な動きを繰り返しています。ぜひ体感してみてください」