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2017.02.02

「モノ売り」から「コト売り」に転換し、イノベーション力を強化する企業

アクセンチュアが、世界9か国(日本、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イタリア、韓国、英国、米国)、8業界において、フォーブス・グローバル2000にランクインする351社に関する調査を実施した結果、業界を牽引する企業は、製品やサービス、ソフトウエア、ハードウエアを組み合わせた一貫した顧客体験を提供することで、自社のイノベーション力を強化していることが明らかになった。

今回、調査対象企業のうち3分の2(66%)が、「過去2年間における主なイノベーションは、単なる新製品の開発ではなく、優れた顧客体験や、顧客体験に関連した新しいビジネスモデルから生まれた」と回答している。

調査にあたりアクセンチュアは、産業機器、消費財、消費者向けテクノロジー、自動車、ライフサイエンス・医薬品・バイオテクノロジー、ソフトウエア、企業向けIT、通信技術の8業界において、イノベーションや製品開発に対する先進的な取り組みが経済・財政面にもたらす影響を定量化した。

■イノベーション力や製品開発力の差別化に注力する企業の年換算収益の高さを、同業他社と比較

アクセンチュア・ストラテジーでマネジング・ディレクターを務めるリチャード・ホルマン氏(Richard Holman)は、今回の調査結果について次のように述べている。

「企業は、自動車や音楽プレイヤー、建設用クレーン、航空機といった製品の次世代化を図るだけでは、もはや顧客を十分に満足させることが困難です。企業が顧客満足度を維持し続けていくためには、顧客が製品に関心を示した時点から、製品を探して購入・所有した後も長期にわたって一貫したサービスを提供し、競合企業よりも優れた体験を提供することが必要です。

業界を牽引する企業は、イノベーション創出や製品開発、ソリューション開発において明確な差別化を図ることで、年換算の収益が同業他社より3.5~7%上回っていることが明らかになりました。あらゆる業界の企業は、さらなる成長に向けたイノベーション戦略の再考が求められる時期に差し掛かっているといえます」

企業は、製品だけでなく、あらゆる顧客接点に対してイノベーションをもたらすことで多大な恩恵を受けることができる。アクセンチュアでは、自動車業界の企業がこうしたイノベーションを実現することで、年間で最大10億ドルの収益増を見込めると試算している。また、消費者向けテクノジー業界では6億3300万ドル、医療テクノロジー業界では5億8100万ドル、産業機器業界では5億6700万ドルの収益増が見込めると予測している。

今回の調査により、各業界のリーダー企業が重点を置いている領域がそれぞれ明らかになっている。例えば、通信機器業界のリーダー企業は新規事業の育成や事業統合に注力している一方、産業機器業界のリーダー企業はイノベーション力と製品開発力の強化に重点を置いている。また、消費財業界では企業戦略と商品戦略に一貫性を持たせることを最優先としている。

リーダー企業は、「注力分野のイノベーション」よりも「新規分野でのイノベーション」で差別化している。ハードウエアを主力にしてきた企業は、デジタル技術の進展によって、産業基盤が根底から覆されようとしており、ソフトウエアや新たなコネクテッド・エクスペリエンス(あらゆるモノがインターネットに繋がることで生まれる体験)に主軸を置いた戦略へ移行しようとしている。

スポーツアパレル、従来型の玩具やゲームのほか、冷蔵庫などの耐久消費財といった業界では、顧客との双方向のコミュニケーションやパーソナライゼーション、製品機能を強化することで、製品のサービス化を図っている。こうした動きの先頭に立つ企業は、単に欲しい製品を顧客に尋ねるのではなく、これまで満たされなかった顧客ニーズを特定することで差別化を図っている。

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