
イスタンブールの中心部に位置するゲストハウスに一泊留まったことがある。その時に知り合った大学生のキム君とイさん。ソウルから旅行に来た彼らと、半日くらいかけてゆっくり市内観光をすることにした。まずはイスタンブールの名物といわれる「サバのケバブ」を食べに港へ向かった。歩き始めてから10分ぐらいが経っただろうか。向こうからやってきた東洋系のおじさんが言葉をかけてきた。
「韓国からの学生さんのようだけど、どこへ行くんだい?」
突然話しかけられたのであまり良い印象を持てなかった。外見から察すると旅を楽しむ自由人でも、パッケージツアーで来たラグジュアリーな観光客でもないようだった。ただ出張の間に少し暇ができて市内を見回しているようだった。
「あっ、はい……、美味しい料理を探しています」
いつ、どこから来たのかを聞かれたあとは、だらだらと話しが続いた。シビレを切らして筆者たちが一歩足を踏み出そうとしたら、このおじさんは自分の目的地とは逆方向なのに、ずっと声をかけながらついてくる。急いでケバブを食べに行かなければならないのに、話しはまったく終わる気配がなかった。
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