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乗ってわかった日産『NOTE e-POWER』の○と×

2016.11.26

◆商品として魅力的か? ★★(★5つが満点)

『NOTE e-POWER』の発表を耳にした時、軽い興奮を覚えた。独特の発電方法が新しいEVの世界を切り拓いてくれるかもしれないと期待したからである。ところが、実車を前にして大いにズッコケた。何年も前に発売され、いい加減、見飽きてきた(失礼!)『NOTE』のボディーを用いてきたからだ。

 新しいパワートレインを積んでいて、その仕上がりが狙い通りにEVの長所が発揮されているのに、それを文字通りに体現することをメーカー自ら放棄しているのである。これには本当にガッカリした。もったいなさ過ぎる。

 専用ボディを仕立てるのが、コストとして見合わないのならば、9月のパリ自動車ショーで発表した日産『マイクラ(マーチ)』のボディに搭載すれば、まだ新しさを演出できただろう。開発者に訊ねると『NOTE e-POWER』は日本専用モデルなのであまりコストは掛けられず、一方で『NOTE』そのもののディーラーでの成約率が高かったりする実力の高さを捨て切れないからだという。

乗ってみてわかった日産『NOTE e-POWER』の○と×

 さらに言えば『NOTE e-POWER』はパワートレインは先進的なのに、コネクティビティや安全装備などがひどく劣っている。スマートフォンやタブレット端末を接続してインターネットを使用することができないだけでなく、USBジャックが無いから充電すらできない。

乗ってみてわかった日産『NOTE e-POWER』の○と×

 ミニバンの『セレナ』に設定されたレベル2の自動運転装置(運転支援装置)「プロパイロット」の設定もなければ、車線キープアシスト装置もない。車線を逸脱しようとすると警告音が鳴るだけだ。e-POWERの新しさだけが突出していて、併せて先進的であることが強く求められている安全装備やコネクティビティが2段階くらい遅れている。

 厳しい言葉を使うと、イビツなのである。期待していたのに、大きく落胆させられた。「新しい酒を古い革袋に入れる」というマタイ受難書にある戒め通りではないか。機械としては優れているのだが、商品としての魅力をメーカー自ら減じている。とても残念でならない。

「ご指摘の点のいくつかは、今後のマイナーチェンジなどで改める予定になっています」(開発者氏)

 今後の発展に心から期待したい。

■関連情報
http://www2.nissan.co.jp/NOTE/

文/金子浩久

モータリングライター。1961年東京生まれ。新車試乗にモーターショー、クルマ紀行にと地球狭しと駆け巡っている。取材モットーは“説明よりも解釈を”。最新刊に『ユーラシア横断1万5000キロ』。

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

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