人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2016.11.13

フィアット『アバルト124スパイダー』はコモディティ化の象徴か

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

 フィアットの新型スポーツカー『アバルト124スパイダー』は、日伊のハイブリッドカーだ。マツダ『ロードスター』のアーキテクチャーをベースに、オリジナルデザインのボディーにフィアット製のエンジンをイタリアから輸入して搭載し、広島のマツダ工場で造られている。他にも、サスペンションやステアリングに独自のセッティングが施されている。

フィアット『アバルト124スパイダー』はコモディティ化の象徴か

◎機械として優れているか? ★★★★(★5つが満点)

 1.4Lの4気筒エンジンは『アバルト595ツーリズモ』などに横置きされているものを、『アバルト124スパイダー』ではわざわざ縦置きにして搭載されている。その理由は、一にも二にもスポーティな操縦性のためである。『アバルト595ツーリズモ』は、フィアット『500』に基づいた4人乗りのコンパクトカーの定石的な設計で、スペースや燃費のために前輪を駆動するが、『アバルト124スパイダー』は後輪を駆動している。

 スポーツカーは、駆動と操舵を後輪と前輪で分担し合うことによってスポーティーで奥深い操縦性を出すのが、これも定石となっているからだ。エンジンの最高出力は170馬力。マツダ『ロードスター』の1.5Lのエンジンは排気量が1.5Lだが、過給を行なわないので最高出力は131馬力に留まっている。

 乗ってみると、両車の違いは明確に存在しているが、決定的に大きなものではない。エンジンの違いはそれほど大きくはない。確かに、39馬力分だけ『アバルト124スパイダー』のほうがパワフルだけれども、『ロードスター』を圧倒するほどのものではない。一番の違いは、ターボ過給されることによるトルクの太さが良いほうに働いていて、一定の速度で走行しているところからの加速を力強くしている点だ。

『ロードスター』だとマニュアルトランスミッションのギアを一段下のものに変えなければならないような局面でも、『アバルト124スパイダー』はそのままのギアで加速していく。走りやすく、使いやすい。『ロードスター』が追い求めている軽快で俊敏な操縦性も『アバルト124スパイダー』は継承している。運転することが、とても楽しい。

フィアット『アバルト124スパイダー』はコモディティ化の象徴か

 また『ロードスター』のシンプルで確実な幌の開閉システムが変わらないものありがたい。運転席に座ったまま、左手でラッチのロックを外し、幌を開けたり閉めたりすることが簡単に行うことができる。世界中のオープンカーの中で最も簡便で使いやすいシステムだ。その他の安全装備や快適装備などについても全て『ロードスター』に準じているので、日常的な使い勝手で戸惑うことはない。

 よくできているけれども、欲を言えば、アメリカ仕様に積まれている2.0Lのエンジンを採用してもよかったのではないか。『アバルト124スパイダー』というシナリオを完結させるために、わざわざフィアットのエンジンを縦置きにしてまで載せたかったという演出は理解できるが、実を取るなら、より扱いやすい2.0Lでも構わなかったのではないだろうか。満点に★が一つ及ばないのはその点だけだ。

フィアット『アバルト124スパイダー』はコモディティ化の象徴か

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2018年9月15日(土) 発売

DIME最新号の特集は「スマホの強化書」「こだわりのコーヒー学」特別付録はOrobiancoとのコラボコーヒーカップスリーブ!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ