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2016.10.23

「Kindle Unlimited」は読書の幅を広げるために使うべし

■連載/小口 覺のスマートフォンハックス

 購入する書籍の99.9%はAmazon.co.jpからと、Amazon依存度の高い筆者だが、電子書籍のKindleは、ここ2〜3年かなり利用頻度が下がっている。

 理由はいくつかある。まずは、読みたい本が比較的マニアックであり、Kindle版の用意が少ないこと。そして、Kindle版と紙の書籍の価格差があまりなく、コミックのように巻数が膨大でなければ、電子でメリットやモチベーションが感じにくいことだ。

 紙の本のメリットは(デメリットでもあるが)、“積ん読”が可能なこと。邪魔なのだが、目に付く事で読むアクションにつながりやすい。そして、買ったけど読まなかった、読み終えた本は、古本屋に売ったり、他人にあげたりすることもできる。古本といえば、Amazonのマーケットプレイスでは、Kindle版より安く売られていることも多い。結局、単体で売られているKindle版には経済的なメリットが薄いのだ。

 読書体験はかなり個人の趣味やライフスタイルに大ところが大きい。Amazonの読み放題サービスのKindle Unlimitedが始まった時、筆者の周辺では厳しい見方が多かった。それは、出版や執筆に携わる人間や、趣味性、専門性の高い読書をしている人が多いからのようにも思える。

 逆に、あまり読書の習慣がなく、月額980円(最初の30日間は無料)を高いと感じる人もいるようだ。そもそも、映像コンテンツや音楽が見放題・聴き放題になるAmazonプライムの年3900円(月あたり325円)が安すぎるのだが。放題デフレに慣れきった目で見なければ、月に1冊から2冊読めば元が取れる料金設定である。

 さて、実際に試してみないと、個人的な感想も言えないので、Kindle Unlimitedを始めてみた。使用したのは、最もベーシックなモデル「Kindle」。無印Kindleは8980円だが、プライム会員は4000円オフのクーポンコードにより4980円で買える。人によっては最初の1か月で元が取れるだろう。

 無印Kindleが上位モデルと異なるのは、LEDライトがない、購入のためのネット接続がWi-Fiのみ、ディスプレイの解像度が低め、など。暗い場所では読まない、Wi-Fiで使用する(スマホのテザリングも使える)、漫画や雑誌をあまり読まない人であれば問題ないだろう。

 Kindle Unlimitedのラインナップは、日本語のものが12万冊、洋書120万冊。最初からマニアックなタイトルは期待していないが、冊数としては街の小〜中規模の書店ぐらいはある印象。読み放題なので新刊の売れ筋は置いてないが、かつて売れた有名なビジネス書や小説は意外とあったりする。

 各種の放題サービスを使ってきて実感するところだが、これらの最大のメリットは、これまで興味のなかった作品やアーティスト、ジャンルに手が伸びることだ。Kindle Unlimitedでも、読まず嫌いだった作品を読むようになった。読書の幅が広がると言ってもいい。とりあえず読み始め、何か違うと思えば止めるだけで、損失は多少の時間以外発生しない。そのうちに見極めもすばやくなり、時間的な損失もほぼなくなるだろう。

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