■タントタタン
(ブラッセルズ・ビアプロジェクト 度数11.2% 330ml)
★IBU30 EBC45
濃いブラウン<EBC45>で、すごい濁り! 視界の悪さは雨上がりの渓流のごとく(笑)。りんごを使っている「クアドルペル」というスタイル。「クアドルペル」とは4、手短に言うと砂糖の量が「ダブル」「トリプル」の上、4倍という意味。となると度数が高くなるので、これもかなり。見た目も味も「これがビール!?」という攻め攻めの仕上げ。ブランデーとワインと合わせたようなビールで、高級酒という印象。りんごの風味もだけど、カカオのようなアプリコットのようなフレーバーも感じる。飲むのがもったいないほど豊潤。<大人のスイーツ>とでも言いたい。マリアージュは、和でも合う。たこ酢、煮物はよかったし、重いので、鯛の昆布〆でもいけた。
★女性タレント見立ては、木村文乃
■プリンセス・ジャスミン
(ブラッセルズ・ビアプロジェクト 度数5.3% 330ml)
★IBU30 EBC7
ジャスミンを使ったホワイトビール。明るいゴールド<EBC7>なのに、かなりの濁り! ホワイトの濁りは見慣れてるがゴールド系なので派手に思える。色味から想像つかないほど苦味が立っている。オレンジピールはがつんと感じるし、フェンネルから舌にぴぴっとくるスパイシーさも。ライト目なボディなのに苦いのが、すいかに塩で甘味が増すみたいなことなのか、味わい全体の相対的なバランスがいい。オリジナリティ豊かな深みがあるホワイトは、素晴らしい完成度、超クリエイティブ!と絶賛。
★女性タレント見立ては、広瀬すず
★今日のビール川柳★
色味まで 愛でて愉しむ ビール通
文・写真/石黒謙吾(いしぐろ・けんご)
著述家・編集者・分類王。日本ビアジャーナリスト協会・副会長、日本ベルギービールプロフェッショナル協会・理事。映画化されたベストセラー『盲導犬クイールの一生』はじめ、『2択思考』『図解でユカイ』『ダジャレヌーヴォー』『エア新書』『分類脳で地アタマが良くなる』『ベルギービール大全』など幅広いジャンルで著書多数。プロデュース・編集した書籍も、ベストセラー『ジワジワ来る○○』(片岡K)、『ナガオカケンメイの考え』、『負け美女』(犬山紙子)、『読む餃子』(パラダイス山元)など200冊以上。twitter: @ishiguro_kengo、facebook:石黒謙吾、blog:イシブログケンゴ
■連載/石黒謙吾のLOVEビール
~語ってもウザくならない、スマートでコクのあるビールの話~