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2016.06.23

意外と平穏な「事件」後、国民投票直前のロンドンの様子

■連載/Londonトレンド通信

 EU残留か離脱かを問う国民投票3日前となる6月20日の夕方、ロンドンの町に出てみた。残留支持の労働党ジョー・コックス下院議員が殺害された16日の事件からは4日後ということになる。事件後、控えられた両派キャンペーンは19日から再開されている。

 結論から言うと、特別な時期ではあるが、特別なものは見当たらなかった。会社帰りの勤め人めあてに演説する人でもいるかと、誰でも演説できる場として有名なハイドパークのスピーカーズコーナーに行ってみたが、ジョギングする人や散歩する人がチラホラという平日の夕刻らしいのどかな風景。

EU1 (C)Yukari Yamaguchi

 ロンドンで最もにぎわうショッピング通り、リージェントストリートとオックスフォードストリートの交差点にも、時々、スピーカー片手に「悔い改めよ!」的演説をしている人がいるので、もしやと思ったがこちらもはずれ。普段どおり買い物客、観光客でごったがえしていた。ユニオンジャックが翻っているのも投票とは関係なく、90歳になったエリザベス女王を祝うもの。

EU2 (C)Yukari Yamaguchi

 結局、その日に見つけた投票関連の唯一のものが、ハイドパーク地下鉄入り口近くの小さなポスター。誰かが私的に作成したらしい残留を呼びかけるものだった。それが貼ってあったのは錆の浮いた鉄板で、元は表示版だったのが用を成さなくなったものらしい。

 貼っても迷惑ではない場所で控えめに主張するポスターなら、一般の住宅でもたまに見かける。道路から見える窓に張り、通行人に訴えるものだ。イギリスの通常の選挙戦でも選挙カーやそこかしこのポスターのような耳や目にうるさいものはないが、今回のEU投票も同様で、それは議員殺害事件前も後も変わらないようだ。

 事件そのものは大きなショックで、故人を悼むことはもちろんだが、それをキャンペーンに使おうとする人も表立ってはなさそうだ。犯人が心の病だった可能性を示唆する報道もあり、その判別も取り調べに含まれる。いずれにせよ、極端な考えを持った人が極端な行動に走ったことには違いなく、離脱派一般と混同できるものではないだろう。

 取り立てて普段と変わるところのない20日ロンドンの様子だが、関心が低いわけでなない。地下鉄などで、どちらに投票するかといった会話を耳にすることもある。そういう関心が高い人はどこにいるか。家にいるはずだ。残留派のデヴィッド・キャメロン首相、離脱派のボリス・ジョンソン元ロンドン市長などが登場し、議論したり、質問に答えるテレビ番組が連日のように流されている。

 意見を言うのは政治家に限らず、政治風刺なども得意とする人気コメディアン、デヴィッド・ミッチェルが国民投票に委ねるより、国会で討論すべき問題であるとして投票自体を批判したりしている。

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