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【開発秘話】累計150万枚以上出荷されている京セラの『セラブリッド フライパン』(2016.06.20)

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■連載/ヒット商品開発秘話

 調理に不可欠なものの1つが、フライパンである。現在、傷がつきにくく、熱伝導のよさと遠赤外線効果によって省エネ調理を実現するとして好評を博しているのが、京セラの『セラブリッド フライパン』である。

 2011年3月に発売された『セラブリッド フライパン』は、アルミ合金に硬質のセラミックを塗膜加工したのが特徴。IH・オール熱源対応モデルとガス火用モデルを用意し、内径20cm、26cm、28cm、炒め鍋28cm、タマゴヤキをラインアップ(タマゴヤキはIH・オール熱源対応モデルのみ)。また、調理面は一般的な黒のほか、白も用意した。これまでに累計150万枚以上を出荷している。

セラブリッド26cm セラブリッド(ガス火)26cm

■きっかけは取引先の要望

 同社のキッチングッズといえば、セラミックナイフやピーラーがおなじみ。フライパンは『セラブリッド フライパン』が初めてであった。完成に2年を要したというが、開発に至った背景には、セラミックコーティングされたフライパンの評判の悪さがあった。

「セラミックコーティングされたフライパンは以前から、海外製を中心に出回っていましたが、あまり喜ばれているものではありませんでした。簡単に焦げついたり、強いはずなのにコーティングが壊れる、といった風評が立っていました」

 こう振り返るのは、宝飾応用商品事業部応用商品部 責任者の脇坂恵介氏。このような状況の中で、同社は取引先の販売店や卸売会社から、セラミックコーティングされたプライパンの開発を要望される。当時、営業の責任者をしていた脇坂氏は、「セラミックといえば京セラやろ。京セラはつくれへんのか」という声をかなり聞いたという。それに、取引先の多くが、「京セラがつくるなら売る」と言っていたほどであった。

京セラ 宝飾応用商品事業部 応用商品部  責任者 脇坂恵介氏
京セラ
宝飾応用商品事業部
応用商品部
責任者
脇坂恵介氏

 開発はいわば、お願いされる形で始まったが、お願いされたからといって簡単にできるものではない。しかし、この状況を放置していればセラミック自体のイメージが悪くなり、自社のキッチングッズにも影響が出かねなかった。「ウチがやらないと、セラミック自体のイメージがダウンする」という危機感と使命感が、『セラブリッド フライパン』の開発に向かわせた。

 とはいえ、仮に開発できたとしても、絶対に売れる保証はない。取引先からの要望以外にも、開発を決意するだけの理由が同社にはあった。その理由を、脇坂氏は次のように話す。

「私たちの主力商品はセラミックナイフですが、以前から、フライパンは次の柱になるカテゴリーではないかと考えていました」

 つまり、商品戦略や営業戦略上の理由からも開発を決断したのであった。フライパンは海外ブランドが目立つ一方、日本のブランドは目立たない。しかし、焦げつかずセラミックが剥がれないという付加価値が提供できれば、新しいブランドを確立でき支持が得られる。日本ブランドのフライパンとして市場に楔を打ち込み京セラの存在感を示すことができるのでは、と考えたから、同社は開発を決断したのである。

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