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【開発秘話】年間150万ケース以上売れたポッカサッポロ フード&ビバレッッジ『にっぽん烏龍』

2016.01.20

■静岡県産と鹿児島県屋久島産の茶葉をブレンド

 開発に当たりまず注目したのが原料であった。消費者にメリットやベネフィットを提供できるウーロン茶葉を、中国を中心に探すことにした。ただ、2012年に発生した残留農薬の問題から、中国産ウーロン茶葉は管理が難しいと痛感。さらに、なかなかいいものが見つからなかったことや、仮に見つかっても生産者の顔が見えづらいことから、日本でウーロン茶葉を見つけることにした。そうしたところ、日本国内でもウーロン茶葉に加工する生産者があることを知る。そして、静岡県産のやぶきた茶をウーロン茶葉に加工したものを使うことにした。

 この決定に至ったのは、味に関する仮説からだった。鶴谷氏は次のように話す。

「国産ウーロン茶は苦くて渋いものではなく、それらをカットしたスッキリしたものが求められているのでは、という仮説を立てました。この味をつくるのに適していたのが静岡県産のやぶきた茶でした」

 この仮説の下、静岡県産のやぶきた茶をウーロン茶葉に加工し、試作品を製造。2014年の春に、グループインタビューを実施し、直接評価してもらうことにした。

 グループインタビューでは、国産茶葉でつくったウーロン茶というコンセプトの評価や、飲用・購入意向も調査。コンセプト、飲用・購入意向ともに、高い評価を得た。しかし、味に関しては低い評価しか得られなかった。試飲してもらったところ、スッキリした点は評価されたが、コクが足りないという指摘が相次いだのだ。しかも、その指摘はウーロン茶ユーザーのみならず、緑茶ユーザーからも受けた。スッキリしつつコクも感じられるもの、という両立の難しい課題の解決に迫られた。

 しかし、解決策は意外と身近なところにあった。ともに開発にあたった、静岡でウーロン茶葉をつくる生産者が鹿児島県の屋久島でもウーロン茶葉をつくっており、そこでつくったものをブレンドすることにしたのである。屋久島ではほとんど、やぶきた茶を生産していない代わりに様々な品種をつくっており、その中から適したものを使うことにしたのだ。

「以前から日本の様々な茶葉を発酵させ、味の特徴は把握していましたが、屋久島で生産していた茶葉をウーロン茶葉に加工してみると、複雑な味になりました」と鶴谷氏。複数種類の屋久島産茶葉と静岡県産やぶきた茶をウーロン茶葉に加工し、様々な配合比率を試した末に、スッキリしつつもコクがあるウーロン茶を完成させた。茶葉の配合バランスは最終的に、静岡県産90%、屋久島産10%となった。

■ウーロン茶葉への加工を自動化

 しかし『にっぽん烏龍』では味づくりよりも、ウーロン茶葉の効率的な加工に時間を費やした。鶴谷氏によれば、2014年から1年かけて試行錯誤したという。

 効率が求められたのは、人手をかけて手作業でつくる中国と同じつくり方は、日本では現実的ではないため。それに、年間通じて大量に生産をしなければならない。そのため、ウーロン茶場の製造を国内工場で自動化することにした。

 カギを握っていたのは、萎凋(いちょう)と呼ばれる工程だ。萎凋とは茶葉をしおれさせ、茶葉の酵素により酸化発酵を促すこと。味を決める重要な工程で、茶葉を天日や室内で干して酸化発酵を促す。「この作業を機械で効率よく行なうことにしたわけですが、なかなか思ったようにいきませんでした」と鶴谷氏は振り返る。時間や温度などの最適値を手探りで見つけるだけでなく、それらを茶葉の状態などに合わせて柔軟に変えなければならない。抽出してみると、ウーロン茶とはかけ離れたものになることもあった。

国内工場で機械加工された国産ウーロン茶葉
国内工場で機械加工された国産ウーロン茶葉

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