
日々、仕事をするにつれ、モノで溢れていく机。この記事を読んでいる読者の中には、机の上に書類の束がドドンとあり、空きスペースはキーボード分くらいという人も多いことだろう。筆者もそのひとり。とはいえそんな状況でいいと思っているわけではなく、キレイにしたいが、なかなかできないというのが現状だ。そこでステーショナリーディレクターの土橋正さんが実践する整理術を3回に分けて紹介する。
■モノがないから快適に仕事できる
土橋さんが2014年3月に発行した整理術本『モノが少ないと快適に働ける』は、まず最初のページに掲載されたオフィススペースの写真に驚かされる。土橋さんのオフィスにあるのは仕事机と棚、打合せテーブルとイス、一人がけ用のソファとオットマンのみ。机の周囲に資料箱はなく、机にはペン立てや引き出しすらもない。こんな状況で仕事ができるのかと思う人もいることだろう。だが実際はこの状況だからこそ、「快適に仕事をしている」と言う。
「私のオフィスには何もないように見えますが、適度にモノは持っています。ただそれらを活用するモノと保管するモノに分け、目に付くところに置くモノを必要最低限に絞っているだけ。私も以前は机の上が万年筆だらけという状況でしたが、長い目で見ると好きな万年筆もノイズになります。結局、使うのはお気に入りの数本のみ。使わないモノを置いていることがムダだと感じて厳選した結果、このようにスッキリとした机になったのです」と土橋さん。
その効果は仕事に集中できるようになったこと。取材は11月中旬に行なったのだが、その時点で連載の仕事においては、来年1月分を手掛けていた。つまり丸々1ヵ月分、前倒しで仕事がはかどっていることになる。それほど効率良く仕事ができる理由はいったい何なのか?
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