【今後の展開】海外旅行も国際線増便やコト消費ブームで一段と回復へ
大型連休の海外旅行者数も前年から大きく増加した。国家移民管理局によると、連休期間の出入国者数は1,181万8千人で、このうち出国者数は594万8千人、入国者数は587万人だった。1日当たりの出入国者数は147万7千人と、前年から2.9倍に増えた。
連休期間の出入国者数を2019年比でみると、85.1%まで回復した。中国政府は今年に入り、1月に個人旅行を解禁、その後2月、3月と段階的に団体旅行を解禁し、8月には日米欧を含む世界78カ国・地域への団体旅行を新たに解禁した。
これに伴い国際線の運航便数も回復しているが、2019年比では6割程度にとどまっており、海外旅行者数の制約となっている。
今後は団体旅行解禁に伴う国際線の運航便数の増加や査証(ビザ)免除措置の拡大により、中国の海外旅行者数は回復傾向を強めるとみている。
不動産市場の低迷や若年層を中心とした雇用の悪化で節約志向がみられる中国経済においても、モノよりも体験を楽しむ「コト消費」としての海外旅行への需要は、相対的に強いとみている。
出典元:三井住友DSアセットマネジメント
構成/こじへい